このコラムを書き始めて7年になる。日系コロニアの現在と未来を見据えて指針となりたいと考え、「灯台」と名付けた。このため、当然、公的団体への注文 が多く、読者からは辛口だといわれることが多い。批判していると取られるが、批判だけではなく前向きな提案もしているのだが、批判ばかりが目に付くよう で、まだまだ筆力不足なのかと自省している▼
今回は、あまり知られていないブラジル日本都道府県人会連合会(県連)の粋な計らいを紹介しよう。3年前に話は遡る。県連執行部は、フェスティバ ル・ド・ジャポンに地方の日系団体を呼ぶ計画を立て、ベレンのパンアマゾニア日伯協会(生田勇治会長)に白羽の矢を立てた。同協会は資金不足でとても参加 できる状態ではなく、内部の反対意見もあり、生田会長、堤剛太事務局長は他の用件で出聖した時に園田昭憲県連会長に出展断念を伝えた。しかし、園田会長は 諦めなかった。往復切符や宿泊費の負担を県連が申し出て、参加が決まった▼
そして、3年前の同祭に4人がベレンから参加し、ブースを設けた。昨年は10が参加、今年は大挙して20人もの人たちが同祭で活躍した。協会の資 金不足が解消したわけではない。そのほとんどが自費で参加したのだ。「県連のおかげで、我々協会の人々の意識が変わりました」と堤事務局長は交流の重要性 を説く。地方の日系団体は同様のイベントを開催しているが、ややもすると井の中の蛙(かわず)に陥りやすい。ところが、同祭は北・中南米最大規模の日本紹 介展で、参考になることも多く、参加すれば大きな刺激を受けるのだ。ブースにいると様々な人が訪れ、交流ができるし、勉強にもなる。「来年は出展の方法も 考え直し、もっと力を入れなければ」と参加者が前向きに変わっている▼
県連は、こうした地方の有力団体を招待するべきだ。地方日系団体のブースを並べたコーナーを作り、交流の場を設ける。こうすれば、各地で行われて いる日本祭の参考にもなるし、県連の地位や発言力も強くなる。県連は、先ごろベレンで発足した北伯県人会協会への協力を申し出ており、パイプを着々と太く している。(鈴)
2012年7月20日付
