治療に生かしたい異文化体験 滋賀医科大学から教授らが来伯
日系ブラジル人女性の妊娠・出産・育児などの支援を滋賀県内で行ない、異文化理解を目的に国立大学法人・滋賀医科大学の畑下博世教授と植村直子助手の二人が、二十一日から一週間滞伯。二十二日、山田康夫滋賀県人会長の案内で来社した。
同大学の医学部看護学科で地域生活看護学講座を担当する畑下教授らは、滋賀県内で日系女性の支援を行なう中で、日本文化の価値判断だけでは看護に違いがあると実感しており、「一度ブラジルに来て、自分の五感でブラジル文化に触れてみたかった」と初来伯のきっかけを語る。
畑下教授によると、看護は「その人の生活に合わせて考えることが必要」で、日本人女性が出産時などの痛みを我慢することを美徳とする傾向にある一方で、日系ブラジル人は痛みに対する概念が違うという。
現在、滋賀県内には約一万四千人の日系ブラジル人が在住し、特に二十代から三十代が多いという。畑下教授らは、授業の無い土、日曜日に病院などに出向いて日系ブラジル人女性の相談を通訳を通じて受けたりしているが、「異文化の人に対して、今後どうケアーしていくかを考えたい」と話す。
一週間の滞在日程では、サンパウロを中心に産婦人科医との意見交換や日伯友好病院の視察などを行ない、出産後一か月以内の乳児を持つ日系家族へのインタビューも実施する。
帰国後は、滋賀県国際交流協会の資金援助を得て、主に日系ブラジル人を対象にした日ポ両語の看護マニュアル作りも行なっていく考えだ。
