沖縄県人会(与儀昭雄会長)は、昨年の移民百周年記念事業の一環として、かねてからの念願だった移民資料館の落成式を九月五日午前十一時からジアデーマ市にある沖縄文化センター(セッテ・デ・セッテンブロ通り一六七〇番)で開催する。同資料館建設にあたっては、母県側から贈られた約四千万円と伯側で集められた寄付金の総額約百三十万レアルが予算として集められ、現在、同センターでの建設が急ピッチで進められている。資料館には、全会員の名簿と家計図がコンピュータ入力されるほか、同館前の記念プレートには、沖縄県出身の笠戸丸移民の名前が刻み込まれる予定。県人会では今後の史料の充実をはかっていく考えだ。
県人関係者の説明によると、当初は「移民記念塔」という形で建設を行ない、世界を結ぶ架け橋を意味する「万国津梁(しんりょう)の鐘」を設置する考えだったが、予算の関係などで「資料館」として母県にも資金協力を求めることになったという。
資料館の予算は、約百三十万レアル。母県から約二千万円、市町村と一般企業から一千万円ずつの計四千万円が寄付され、ブラジル側で残り分が集められた。
資料館は、横長の建物の前に、沖縄県旗を象徴する記念碑が造られ、その中の記念プレートに一九〇八年に渡伯した沖縄県人の第一回笠戸丸移民三百二十五人の名前と、県人会現役員の名称が刻まれる予定。
さらに、資料館には、笠戸丸移民をはじめ沖縄県人会員たちの名簿をコンピュータ入力してデータ化し、それぞれの家計図を作成することも考慮されている。
また、昨年のブラジル沖縄県人移民百周年の際に除幕された「夫婦の像」の場所に、国頭村から寄贈の「万国津梁の民記念碑」を建立し、その右側には「夫婦の像」に新しく土台(高さ六十五センチ)を設置して改めて建てられるという。
そのほか、センター入り口付近の沖縄島をかたどった池沿いには、「沖縄移民発祥の地」と称される「金武(きん)町」から寄贈の移民記念石碑も設置され、それぞれに九月五日の落成式に除幕される。
落成式には、沖縄県人会関係者をはじめ、母県からの寄付集めに尽力した西原篤一沖縄ブラジル協会会長や、儀武剛(ぎぶ・つよし)金武町長の出席も予定されている。
与儀会長は、「今のところ資料はそれほど無いですが、今後は移民の歴史を中心に揃えていきたいと思っています。移民した人たちの名前と家計図をコンピュータ入力することによって、沖縄から移民した人たちの誰でも見ることができるメモリアになると思います」と述べ、史料の提供を求めている。
詳細に関する問い合わせは、同県人会事務局(電話11・3106・8823)まで。
(写真=沖縄移民資料館完成予想図)
2009年8月26日付
