【ベレン支局】ベレン近郊にある540ヘクタールの自然保護林「群馬の森」が、母県からの補助金を本年度より全面カットされる見込みで、運営団体である北伯群馬県人会(岡島博会長)では17日、理事会を開き今後の対策を協議した。しかし、県側から県人会側へはこれまでに何も正式な通知はなく、この補助金カットも群馬の地元紙上毛新聞の記事で会員らは知ったわけで、突然ともいえる県側のこの処置に役員たちは「裏切られた思いだ」と、一様に憤慨の声を上げていた。
群馬の森の運営資金は昨年度の場合、群馬県側より220万円の補助金を得ており、この他前橋市より50万円、NGO森の会100万円、桐生高校24万円のカンパを受け取っている。
この他の経費は、北伯群馬県人会の一部役員らの拠出金で賄っている。
年間220万円の母県からの補助金は、群馬の森の維持管理費として大きな割合を占めており、「県人会の維持管理態勢が整い財政支援が不要になった」とする県側の一方的な判断や「森を長く守ってゆくには県人会がリードしていかないといけない」と言う大沢正明知事の新聞記事のコメントに県人会側ではショックを隠しきれない。
北伯群馬県人会では、今後の対応策として群馬の森の運営に賛同する企業などのスポンサーを募ることで森を維持してゆくことを決議し2月21日の同県人会総会で会員の承認を得ることとなった。
なお、この際に「群馬の森」の名称も「アマゾン日伯友好の森」へと変更し、これまでの群馬色を取り去ることとなった。
群馬の森はベレンから50キロの地点に位置し、1996年に北伯群馬県人会が自然環境の保全を目的として、540ヘクタールの原始林を購入している。購入資金は、当時の群馬県議故・久保田冨一郎氏の協力で集められた民間からの寄付金30万ドル相当が充てられた。
その後、敷地内に群馬の森会館が建設され、この折には県側(当時小寺弘之知事)より建設資金の約70%に当たる20万ドルが助成されている。
その後も、99年より昨年まで県側の補助金や県庁職員の派遣などによる支援が続けられてきている。
県側の補助金カットについて岡島会長は「昨年より、県庁職員から補助金が無くなるかも知れませんよと耳打ちしてくれてはいました。しかし、昨年私が訪日し県知事を表敬訪問しようとした時には、会って頂けずそういう話も知事から直接聞くことが出来ませんでした。私たちは、アマゾンからいつも母県を想い母県のためになるようにと貢献してきたつもりです。愛知万博の折には「愛地球賞」も群馬の森は頂くことができました。でも、すべて独り善がりみたいなものだったのですね。群馬の森は維持していかねばならないので、これから共同運営をして頂ける企業を探してみます」と、落胆した表情で語っていた。
写真:「群馬の森」の入口
2010年1月22日付
