パラナ2支部を10年ぶり訪問
長崎県人会(川添博会長)は3月30日~4月1日、4人の訪問団を組織してパラナ州ロンドリーナ市とマリンガ市を訪ね、両支部との交流を図った。これは同県人会が今年9月に創立50周年を迎えるにあたって、約10年間途切れていた地方の支部との交流を再開しようと行われたもの。訪問団が3月31日にマリンガ市を訪れた際には、長崎県五島市出身の木村マリオ支部長が個人で設立した移民史料館「メモリアル木村」でシュラスコ会が催され、同地に集った約80人の県人らと親交を深めた。
マリンガ市で催されたシュラスコ会であいさつに立った川添会長は、最初にこれまで交流が途絶えていたことをわび、「これからは積極的に交流をしていきましょう」と呼びかけると、参加者からは拍手が起こり、訪問団は参加者全員と握手を交わした。マリンガ支部は今回、聖市からの訪問を受け、支部として正式に役職者などを選任。今後の活発な交流に備えた。
訪問団は3月30日に聖市のコンゴーニャス空港からロンドリーナ市に飛び、出迎えた同県人会ロンドリーナ支部(朝長明人支部長)の小笠原マリオ氏らと、双方の近況報告や今後の県人会の方向性について確認を行い、今後の活発な交流を確認し合った。
ロンドリーナ支部は現在約20人の会員がいるが、近年、県人会としては目立った活動はしておらず、「今回の交流再開によって支部として活動の再開を目指す」予定だ。
翌31日は、木村マリオ氏が設立した私立日系移民史料館「メモリアル木村」を訪れ、開拓初期の農機具や資料などを見学した。同館は「いろんな物を集めるのが昔から好きだった」という準2世の木村氏が2002年に自宅の一部を史料館として開放したもので、かつての移住地を撮影した写真パネルも展示されている。日本語書籍を集めた図書館も併設されており、マリンガでの日本移民の研究に貴重な施設となっている。現在は州立マリンガ大学(UEM)に勤める娘のロザンジェイラ氏と共に運営している。
ロザンジェイラ氏は日本文化に興味があり、大学では日本史を専攻し日本への留学経験もある。同館は08年5月にマリンガ市文化局から、開拓時の貴重な文化財の保存がなされているとして表彰を受けており、その時のことを「親戚や友人が協力してくれたお陰でいろいろな物が集った」と振り返った。UEMと移民史研究についての連携も結んでおり、今年は同館設立10年目の節目の年でもある。同県人会は、今回の訪問で原爆写真パネルの寄贈を決定。今後は同館で常設展示され、早くもUEMで展示される計画もある。
昼にはマリンガ支部による訪問団の歓迎会が行われ、シュラスコが振る舞われた。シュラスコ会は同支部が毎月欠かさず行うイベントで支部の結束は固い。参加者約80人は肉をほお張りながら、故郷の話に花を咲かせていた。
同県人会は9月2日に実施する県人会創立50周年記念式典に、母県から中村法道知事や県民を交えた慶祝団を迎えるほか、伯国各支部や近隣国の県人会にも声をかけたいと考えている。
同県人会のマリンガ支部の役員は以下の通り(敬称略)。
支部長=木村マリオ、会計=早川木村マダレーナ、第1書記=木村ロザンジェイラ、第2書記=大河カルメン秀子。
2012年5月17日付
