先頃開かれたブラジル日本都道府県人会連合会の総会で園田昭憲会長(鹿児島県人会会長)の続投が決まった。昨年、途中降板した与儀昭雄会長をワンポイントリリーフで引き継いだのだが、県連役員の協力を得て1年を乗り切った。園田会長の手法は周囲の意見をよく聞く調整型のように見えるが、意志強固で決めるとてこでも動かない。会長一人の手腕だけでは会をまとめることは難しく、御輿を担いでいる役員も優秀で結束力も固いことからこの1年間は無難に過ごせた▼だが、新執行部が活動するこれから2年間は今までとは違う。この1年間はフェスティバル・ド・ジャポンを成功させただけで、県連の将来展望について策を講じていない。今、県連傘下の各県人会は世代交代の狭間にあり、母県とのパイプをどのようにつないでいくのか、方策を持っていないところがほとんどだ。そこをてこ入れしなければ、県人会も県連も消えてしまう。県連は新事務所内に弱小県人会向けに事務所を用意するというが、事務所という器を用意するだけではなく、その先に具体的な戦略がなければ県人会として機能しないだろう。まず、各県人会が母県とどのような交流を行い、成果を上げているのかを調査する必要がある。これまでのようにブラジルから一方的に頼みごとをするのではなく、母県が県人会に何を求めているのかをくみ取らなければいけないだろう。その上で、今までと異なった形で母県との交流方法を構築する必要がある▼日本国内で道州制の議論はあるものの具体化はしていない。ところが、ブラジルではブロックごとのイベントが定着しており、ある意味で道州制の先取りをしている。東北・北海道ブロックや沖縄・九州ブロック、中国ブロックなどが共同で様々なイベントを開催しており、1世ばかりでなく若い世代の参加者も増えているという。小さな県人会ではできないことを具体化できるメリットがあり、県人会の活性化に役立つことは間違いない▼園田会長はじめ新執行部に望みたいのは、新しい形の県人会モデルを作ることだ。フェスティバル・ド・ジャポンに振り回され、利益を上げることだけを考えるようなことはやめたほうがいい。(鈴)
2012年4月5日付
