式典に出席した来賓ら
日伯のさらなる交流誓い合い

サンパウロ州ミランドポリスにある第2アリアンサ「鳥取村」の入植90周年記念式典とアリアンサ郷友会の51周年式典が、23日午前9時半から同地の自治会館で行われた。当日は各地から集まった各アリアンサ出身者や郷友会会員、同地の住民など出席者が会場いっぱいに集まり、記念の年を祝った。(佐久間吾朗記者)
式典には、母県鳥取県の藤縄喜和県議会副議長、野川聡統括監など8人の訪問団が来伯して出席したほか、在サンパウロ日本国総領事館の中前隆博総領事、鳥取県人会の本橋幹久会長、ミランドポリスのフランシスコ・アントニオ・バサレリ・モメソ郡長など日伯合わせて32人の来賓が出席した。
赤羽大作祭典委員長の開式の辞、先亡者への黙とうに続き、あいさつに立った第2アリアンサ日系文化体育協会のヤオイタ・テルノ会長が「鳥取村」のこれまでの歴史を説明。「多くの先輩方の犠牲をもって、村の発展の基礎を作りました」と先人らを称えた。また、同村の少子化傾向に触れつつ、「立派に成長した子供たちが、村とのつながりを強めている。次世代を担う基盤ができてきている」とし、若い世代との絆が強まっていると力強く語った。
続いてあいさつに立った藤縄副議長は「皆さんは故郷を遠く離れて困難に立ち向かい、『鳥取村』の発展に貢献した移民であり、その子孫です。皆さんの協力に感謝し、より一層の事業交流の思いを新たにした」と話し、加えてこれまでの県費留学や海外技術制度などの事業を挙げ、「次世代の交流を担う人材育成に励みたい。そして皆さんとの交流は100年、110年と続けていきたい」と今後のさらなる交流を誓った。
鳥取県人会の本橋会長は「『鳥取村』では多くの事業を行っているが、特筆すべきは母県より日本語教師が派遣されていることでしょう。移民の子孫が自らの出自の地の教師から学びルーツを知ること、それが大切なことなのです」と教師派遣事業の意義を話した。同式典では第12代日本語教師として、現在同村に派遣されている大場諒(おおば・あきら)さんが日本語司会を務め、大役を果たした。
同式典終盤には訪問団と同村で記念品の交換が行われ、高齢者表彰では20人に記念品が贈られた。
式典後は祝賀昼食会が開かれ、メイン会場外の席も埋める来場者約800人が訪れ、大いに賑わった。
昼食会後のアトラクションでは、同村日本語学校の生徒らが鳥取県の郷土芸能「しゃんしゃん傘踊り」を披露。途中、藤縄副議長も飛び入り参加し、毎年「鳥取しゃんしゃん祭」に参加しているその腕前を披露した。他にも同県人会の傘踊りグループやコーラスグループが登場し、会場を楽しませた。
同村で生まれ育った中尾秀隆さん(85、2世)は「同年代でこの村に住んでいるのは、今では自分だけになってしまった。今日(23日)帰ってきた人たちはみんな知ってる顔ばかり。『鳥取村』はここにしかない。移住してきた先人に感謝したいし、会館建設費の補助などたくさんの援助をしてくれた母県にも感謝したい」と話した。
サンパウロ新聞 2016年7月27日付
