広島日伯協会主催のアンドウ・ゼンパチ展(共催=ブラジル日本文化福祉協会、ブラジル日本移民史料館。後援=広島県地域政策局、教育委員会、中国新聞社)が、1月17~31日まで広島県庁本館2階の県民ギャラリーで開催された。
広島県出身のアンドウ氏(本名=安藤潔、1983年に83歳で死去)は1924年5月、「大毎移民」の輸送助監督として神戸港を出港。渡伯後は「伯剌西爾時報」記者、「日伯新聞」編集長や日本語教師などを務め、人文研の前身だった「土曜会」メンバーでもあった。
同展は、アンドウ氏の地元での開催を以前から関係者らが検討し、ようやく実現したもの。聖市では2010年11月下旬から翌11年1月下旬までの2か月間、リベルダーデ区のブラジル日本移民史料館9階で展示された。
同史料館では、戦前の移民船展などについても日本の関係機関(JICA横浜移民資料館、日伯協会、各都道府県の日伯協会)と連携をさらに深め、協力していくことなどを目的に同展を企画。3月には神戸市の「海外移住と文化の交流センター」での開催も予定されている。
一時帰国した際、同展を視察し関係者と会ったという前史料館運営委員長の栗原猛氏は「今回のアンドウ・ゼンパチ展は、彼が広島出身であるので大きな反響を期待していましたが、主催者の話では入場者は少なく、ゼンパチはもとより移民への関心が残念ながら少ないがゆえに、今一つ盛り上がらなかったとのことです」と会場の様子を本紙に伝えてくれた。
また、会場が県庁のギャラリーだったため若い人たちを集めにくかったことや、写真パネルのみの展示で物品の展示がなかったことも一因している。そのほか、人文研理事の古杉征己氏が資料集めから執筆まで1年間をかけて制作した労作の小冊子『アンドウ・ゼンパチ』が置かれなかったことなどもあり、今後の巡回展示の反省材料となりそうだ。
2012年2月16日付
