場を取り繕った岡山県文化協会総会
ブラジル岡山県文化協会(根岸健三会長)の2012年度定期総会が12日、聖市リベルダーデ区の同会館で行われた。第2次招集の午前10時には約20人が来場。予定より遅れて参加者24人で開会した。同総会では役員選出が行われたほか、11年度事業報告と12年度事業計画案が発表された。役員改選では根岸会長が頑なに退任を希望したが、周囲の声に推されて4期目の続投が決まった。
同会役員の任期は1期2年で、同総会で役員改選が行われた。今回まで3期6年間会長を務めた根岸会長は冒頭で、「選出される新しい役員には、ますますの発展のために頑張ってもらおうと思う」と退任の意を込めてあいさつした。
議題が役員改選に移ると、総会で議長を務めた元副会長の水本裕氏は「6年間会長を続けることは大変な苦労だったと感じる。これまで頑張ってもらったので、重い仕事を引き継いでくれる人はいないだろうか」と出席した会員へ呼びかけた。直後に会場は沈黙に包まれたため、水本議長は「大変だがもう1期」と根岸会長へ続投を提案した。
根岸会長は「(3月の総会で役員改選が行われる)県連でも役員をしていたが、『県人会で断っているから』と役職を降りている。なので県人会で会長を続投するのは具合が悪い」と反論。それに対し水本議長は「人間、時には嘘(うそ)をつくこともある」と場を取り繕った。
さらに、根岸会長は退任したい理由に、自宅のあるモジ・ダス・クルーゼス市でも役職に就いていることや、モジから同会館のある聖市内まで約50キロの道のりを通うことは楽ではないことを挙げた。
また、「他県では女性の会長もいる。今は大統領だって女性が就任する時代だ」と述べ、数人の女性会員を指名したが、皆首を横に振った。水本議長は「今回は岡山県人会長だけ。県連の役職はないのだから」との主張を展開した。
同会は代々、2人いる副会長の1人が会長へ就任する傾向となっているが、今回は副会長が2人そろって総会を欠席した。根岸会長は、そのうちの1人に対し「現役で仕事を持っているから大変だろう」と名前が挙がることを阻止する場面もあった。
年長の役員からは「副会長が引き受けられないのなら、会長が責任を持って続投すべき。そして、その間は若者を育成しなくてはいけない」という意見も出たが、根岸会長も「腹は決めている。6年間務めたのだから」と、引き下がらなかった。
話が進展しないことから水本議長は「これまでのやり方を見直して、会長にばかり負担がかからないよう会を少しずつ変えていこう。定款では何期務めても構わないことになっているので、もう1期頑張っていただけませんか」と言い、来場した会員に拍手をあおった。場内に拍手が沸き起こると、「ありがとうございました」と審議を半ば強引に締めくくった。
4期目の就任が決まった根岸会長は「思いがけないことになった」とつぶやき、「同じ人が続けると発見がありませんよ」と会員たちに忠告。続けて、「岡山で4期会長を続けるという例はあまりないだろうから、皆の協力を得たい。よろしくお願いします」とあいさつし、この日一番大きな拍手を浴びた。
そのほか総会では、松酒イナシオ昌蔵会計理事から11年度の会計が報告された。11年度は13万1933・03レアルの繰越金があり、6万9105・34レアルの収入があった。
それに対して、会館の修繕費5万7523・79レアルなど、計11万7042・27レアルの支出があった。また、今年度の予算は8万3510レアルが承認された。
2012年2月24日付
