07年に続いて2度目の被害
金目当てか政治的嫌がらせか?
サンパウロ州コチア市にある姉妹都市・高知県いの町との友好公園内に設置されている下元健吉元コチア産組専務理事の胸像が今月中旬、盗まれていたことが分かった。胸像が盗難被害に遭うのは、2007年9月以来2度目。同公園では、1月18日に園内の茶室が火事でほぼ全焼する事件が起きたばかりだ。相次ぐ災難は関係者に衝撃を与えている。
南米最大の農協だったコチア産組発祥の地。創立者の下元氏と、第二次大戦中に理事長として組合を支えたフェラース氏の胸像が設置された友好公園は、毎年9月に同産組関係者の合同慰霊ミサ後に訪れて献花を行う由緒ある場所だ。胸像は07年の盗難以来、周辺には「プラスチック製」と吹聴していたが、実は銅製だったという。
盗難が発覚したのは約2週間ほど前のこと。コチア青年連絡協議会の村田重幸会長が車で通った際に胸像が無くなっていることに気付いた。地元の日系人の世話役に確認を依頼したところ、盗難が確認された。
07年には下元、フェラース両氏の胸像が盗難被害に遭ったが、今回は下元氏の胸像のみが盗まれた。約2メートルの高さの台座から抜き取られており、像を支える鉄の芯棒は残されていた。
胸像はコチア旧友会が所有し、公園と合わせてコチア市が管理している。村田会長によると、前回盗まれた時は同市が新しく造り直したそうだ。今回の盗難事件も旧友会から市へ報告、対応を要請しているが、26日現在、具体的な動きはないという。
同公園は数年程前から道路拡張のために移転の話も上がっており、1月の火災に続いて今回の盗難騒ぎが政治的な嫌がらせの可能性があるかどうかについて村田会長は、「今のところ具体的なことが分からずどうしようもない状態だが、(嫌がらせの)疑いもあるかも」と話している。
07年当時、コチア旧友会会長だった真里谷(まりや)ドミンゴスさん(87、2世)は「(胸像盗難事件のことは)2週間程前に聞いた。1月に茶室が火事になったばかりだったのに」と、2度目の被害にショックを受けている様子だった。
2013年2月27日付
