ブラジル沖縄県人会(田場ジョルジ会長)は、3日午後1時からサンパウロ市リベルダーデ区の同県人会館大ホールで「第8回さんしんの日」を、野村流音楽協会ブラジル支部、野村流古典音楽保存会ブラジル支部、琉球民謡協会ブラジル支部、琉球民謡保存会ブラジル支部、沖縄県帰国留学生研修生会(うりずん)と共催で開催した。当日は約300人収容の会場が満席となった。会場では日が暮れてもなお三線が響き渡り、その音色に会場が酔いしれていた。
「さんしんの日」は、沖縄文化の原点である三線を広める目的で、1993年から始まった沖縄の恒例行事。ブラジルでは2006年から始まり、今回で8回目を数える。今年も琉球舞踊や民謡、太鼓などの多彩な演目が披露された。
舞台上で三線を披露した上原真正さんは、「やはり舞台での演奏は最高だった。このイベントが、沖縄文化の伝承に今後も良い影響を与えてくれれば」と興奮している様子だった。
当日も忙しそうな様子だった、さんしんの日実行委員長を務めた知念直義さんは、「1カ月前に実行委員長に任命され、とてもばたばたした」と苦労を明かしながらも、「今日は音も非常に良く、内容的にもほぼ満点」と満足気な表情を浮かべた。
なお、当日の舞台には3世や4世の若い子弟も多く壇上に上がり、見事な演目を披露していた。若い人の参加率の高さについて、琉球民謡保存会サントアンドレ支部で三線指導を務める新城安広さんは、「夏川りみやBEGINなど沖縄音楽で活躍するアーティストが増えたことで、最近それらに影響された若い人が沖縄音楽の門戸をたたくことが増えた。そうして沖縄音楽の面白さに気付いた人が、友人も誘っているのでは」と理由を分析した。
午後の部で見事な「本貫花之踊」を披露した3世の加野チエミさんは、舞踊を始めた理由を「小さい時に友人に誘われた」と語り、「舞台上ではとても緊張したけれど、それを見せないように頑張った」と笑顔を見せていた。
◆「うりずん」も大活躍
当日の会場内では、いたるところで沖縄県帰国留学生研修生会(うりずん)メンバーらがせわしなく働いている様子も見られた。当日参加していたうりずんメンバーは約10人で、主に物販や場内接待など、裏方の仕事をボランティアで手伝っていた。
うりずんメンバーの1人である、3世の新垣義男クラウジオさんは、「家族のルーツである沖縄はとても大切なもの。さんしんの日のようなイベントを通じて、もっと若い人たちに沖縄文化を知ってもらえれば」と話していた。
今年2月から新たにうりずん会長を務めている、2世の城間盛茂フェリペさんは、「三線の音色を聞くと、サウダーデを感じる」と感慨深い様子だった。また、「今後もうりずんとしてこういった県人会や沖縄関係のイベントに積極的に参加し、沖縄文化を広めて行きたい」と意気込んでいた。
2013年3月7日付
