日系社会と進出企業の壁が問題視
【東京支社=瀬頭明男】第54回海外日系人大会(海外日系人協会主催)が10月29日から3日間、東京都永田町の憲政記念館を中心に開かれた。大会には秋篠宮同妃両殿下、ブラジル日本文化福祉協会の松尾治副会長、ブラジル日本都道府県人会連合会の園田昭憲会長をはじめ、海外から170人が参加した。
園田会長は日本文化の発信として定着した「日本祭り」(フェスティバル・ド・ジャポン)のビデオを上映、日本文化の発信に取り組むブラジル日系社会の現状について説明した。
また、今年4月、海外日系人協会とサンパウロ新聞共催で実施した「里帰り事業」のスポンサーとして貢献した竹内運輸工業の竹内政司社長に感謝状も贈られた。
今回の大会テーマは「多極化時代に生きる日系社会と日本」で、日本と海外日系社会がより強固に連携するための方策を探るというものだった。討議は3分科会に分かれ、それぞれの立場から議論を深め、9項目の大会宣言にまとめ決議した。
討議で特に注目されたのは、日系社会と進出企業及び駐在員との壁が問題視されたことだ。日本企業が日系人を重視しないため、2世、3世たちは他の国からの進出企業に目を向ける。このため、「日本語を取得しても役に立たないと他の言語取得に励み、日本語の衰退、日本文化発信力の弱体化につながっている」との指摘に多くの賛意が示された。
大会で決議された主な大会宣言は次の通り。
(1)私たち日系社会は日本との連携を深め、ともに成長が持続するよう努めます。
(2)日本文化の普及に、日本政府の一層の努力を期待します。
(3)出稼ぎから日本社会への統合と第2世代の社会進出に期待します。
(4)日本政府の国籍喪失規定をなくし、重国籍を認めるよう求めます。
2013年11月1日付
