在ブラジル日本国大使館に今年9月に赴任した中前隆博公使(53、広島)が7、8両日、赴任後初めてサンパウロを訪問し、日系各団体へのあいさつとイビラプエラ公園内開拓先亡者慰霊碑への参拝を行った。
7日午後6時半ごろ、佐野浩明在サンパウロ総領事館首席領事の案内で来社した中前公使は、ブラジル就任は今回が初めてだが、1998~2001年にアルゼンチンに駐在した経験があり、出張ベースで来伯したことがあるという。
今後の日伯関係について「政治問題がベースとなるが、ブラジルの経済も拡大しており、100年以上にわたる歴史を持つ日本移民という資産がある。三輪(昭)大使の口癖は『大きな柱は人的交流』で、日本がブラジルに向いていることは明らか」と言明。また、ブラジルなど南米諸国の多くが日本式の地上デジタル放送を導入していることを例に挙げ、「商売の面だけでなく、互いの能力を一緒になって世界に貢献できることは貴重なこと。日本が中南米の改革に取り組むことへの可能性はまだあり、(日伯両国の)互いの経済のアップダウンはあるが、極東と南米の反対側の国が手を組めたことで今後も『攻めの仕事』ができる」と意気込みを示した。
さらに、日伯間のノービザ協定の実現については「各方面での調整や省庁間での責任問題があり、どう調整されるかは今後の動きによる」と言明を避けたものの、「個人的な気持ちとしては(協定実現に)強いものがある」と述べた。
そのほか、今年10月から4年半ぶりに再入国が認められるようになった「日系人帰国支援事業」への日本政府の対応については、「これまでの日系人の実績を踏まえ、良い意味で人的交流が広がれば」と話した。
2013年11月13日付
