サッカー・ワールドカップの日本対コートジボワール戦が行われた14日夜、サンパウロ(聖)市でも文協ビル、三重県人会、宮城県人会など各所で観戦イベントが実施された。
【文協ビル】
ブラジルワールドカップ日本人訪問者支援委員会(委員長=木多喜八郎文協会長)が主催、リベルダーデ区の文協ビル貴賓室で行われたイベントには250人以上が訪れ、日本代表に声援を送った。
会場には大型スクリーンと3台のテレビを設置。日本代表の青いユニホームを身に着けたサポーターが貴賓室を埋めた。
佐藤逸恵さん(54、3世)と雄剛さん(26、4世)親子は、「いつも日本戦は家で見るけど、今日は日系人が集まって応援すると聞いてやって来た。スタジアムのように盛り上がれて楽しい」とこのイベントを楽しんだ様子。
「必勝鉢巻き」を頭に巻き、大きな声で会場を盛り上げていた西坂幸二さん(29、4世)は、「今日は兄弟やいとこなど家族10人で来た。応援するのはブラジルではなく絶対に日本。日本人の心を持っているから。こんなに多くの日系人が集まることはなかなかないので驚いた」と話した。
駐在3カ月目で家族で来場していた伊藤尚洋さん(39、静岡)は、「これだけの人が集まっていてびっくり。知らない人ばかりだが、一緒に応援することで距離が近くなれるかなと思ってやってきた」という。
試合開始に先立って琉球國祭太鼓が演奏し、続いてサンバチーム「アギア・デ・オウロ」が出演。ダンサーはブラジルと日本のユニホームにちなんだ黄・青色の衣装で登場し、来場者をはじめ、福嶌教輝在聖総領事や支援委の各団体代表らもステージに上がり、雰囲気を盛り上げた。「皆さんに喜んでもらえるようプレーしたい」などと決意を語る日本代表メンバーのビデオメッセージも上映された。
午後10時のキックオフの笛の音と共に、立ち見客も出るほどの会場から一斉に「ニッポン」コール。「バイ(行け)、バイ、バイ」と声援が飛び、一つのパスカット、一つのクリアボールに歓声が沸き起こる。前半に本田圭佑選手が待望の先制点を挙げると、皆立ち上がり、抱き合いながら「ニッポン!ニッポン!」と絶叫して喜びを爆発させた。
最前列で応援していたロベルト・シャカスさん(27)とのリジア・トレドさん(22)は、「本田選手のファンで、今年結婚する私たちのためにゴールを決めてくれたと思った」と笑顔で喜んだ。
その後は攻め手を欠き、防戦一方となる日本代表。相手からシュートが打たれて外れる度に、悲鳴と安堵(あんど)が入り混じった声が聞かれ、ゴールキーパーの川島選手の立て続けのセーブに歓声が上がった。後半コートジボワールに2点を決められ逆転された後も、最後まで「ニッポン」コールは続いた。結果は2―1で日本が敗れたが、試合終了後、会場全体から大きな拍手が日本代表へ送られた。
最前列で応援した福嶌総領事は、「日系団体と青年部の人たちのアレンジで予想以上に集まった。サンパウロだからこれだけの人が集まる。日本を応援する気持ちを感じた」と同イベントを振り返る。試合の結果に「今はつらい」と残念そうな様子ながら、残り2試合の健闘に期待を寄せていた。
2014年6月17日付
