節目の年を「オールブラジル」で
来年の日伯修好通商航海条約締結120周年を官民で祝うため、ブラジル側組織「日ブラジル外交関係樹立120周年 記念事業ブラジル実行委員会」が発足した。8月29日に在サンパウロ(聖)総領事館で立上げ式を行い、第1回会合を開催。梅田邦夫駐伯大使が委員長、聖市の日系5団体、日本政府機関代表などが副委員長に就任し、国内各地の公館、商議所、日系団体等が委員を務める全伯規模の体制が組まれた。今後決定する特別事業をはじめ、国内、日本で実施される記念交流行事は数百に上ると見込まれる。
現時点での委員会の構成は次の通り。委員長=梅田大使。委員長代理=福嶌教輝在聖総領事、リオ総領事(現在は首席領事)。副委員長(団体・機関名)=ブラジル日本商工会議所、ブラジル日本文化福祉協会、サンパウロ日伯援護協会、ブラジル日本都道府県人会連合会、日伯文化連盟、JICA、国際交流基金聖日本文化センター、ジェトロ。委員=国内在外公館長(聖、リオ除く)、国内の日系商工会議所、汎アマゾニア日伯協会、アマゾニア援護協会、南日伯援護協会、リオ州日伯文化体育連盟など。
このほか、日伯社会文化統合協会が資金管理を担当することが決まり、同協会の西尾ロベルト会長が副委員長及び資金管理委員長に就任した。
現時点では、120周年のスタートとなる来年初めと年中に日伯両国で記念セレモニーの開催を計画。特別事業としては、コシノ・ジュンコ氏プロデュースによる花火や、若い世代で知る人の少なくなったウジミナス製鉄所やセラード開発など過去の日伯協力関係を再確認する展示会、両国関係の将来を見据えた政経・学術シンポジウムなどが候補に挙がっている。日本政府も重視しており、要人の往来も期待されるという。
このほか、国内各地で例年、または特別に実施する行事を合わせれば、来年1年間の記念交流行事は数百に上る見込み。実行委では6月のサッカーW杯の時と同様に専用ホームページを開設し、各在外公館と関係団体を通じて情報共有、広報を行う考えだ。
日本サイド、サンパウロが中心だった20年前の修好100周年と異なり、今回はブラジル側が主導し、全伯が連携する組織が発足した。梅田大使は「『オール ブラジル』の仕組みを作るのは初めての試み。どう機能するかやってみないと分からない」としながらも、進出企業増加に加え、サッカーW杯や安倍首相来伯を 機に両国関係強化の機運が高まっている現在を「恵まれたタイミング」と位置づける。
首相の来伯は、経済分野だけでなく、 日本語教育や人材交流の拡充などの成果をもたらした。日本祭り等の文化イベントでの協力強化も期待される。大使は「日系人の信用が日本の信用につながって いる」と述べ、世代交代の過渡期にある日系社会に対し日本政府としても協力する必要があるとの考えを示した。
委員会では 今後、10月ごろに予定する次回会合で特別事業を決定し、資金集めやロゴマークの募集、マスコットキャラクター製作など具体的な活動に入る。大使は「国と 国の関係は人間関係と同じで、絶えず努力しないと薄れていく。互いに親近感を持つことが政治経済関係強化でも基礎になる。120周年を生かして両国関係を さらに確たるものにしていきたい」と語った。
2014年9月2日付
