長野県人会55周年式典で功労者表彰を受けた鹿田明義さん(78)は、同会リオ支部長を務めて20年。リオ州日伯文化体育連盟理事長で、2008年の移民100周年では同地の実行委員長としても尽力した。
30年ほど前までは「あまり長野を気にしなかった」という鹿田さん。その後リオを訪れた県人会長の勧めで同地在住県人に声をかけると15人が集まった。サンパウロと比べて日系人が少ないリオで県人が多くいることを知り、「長野に誇りを持った」と振り返る。
現在でもリオに支部のある県人会は長野と青森くらいという。鹿田さんは母県の研修制度について、「若い人を迎えていただくのは良いこと。これからも互いに、県からも来てもらい、青年交流をしてもらったらいいのではないか」と話していた。
同じく功労者表彰を受けた本藤利さん(82)はサンベルナルド・ド・カンポ支部長を引き受けて30年。現在は2世中心で15人ほどだが、「昔は30人ぐらいいて、1世は熱心でしたね」と思い出す。ゲートボール連合会長のかたわら、県人会役員やゲートボール部長などを歴任。数年前に体調を崩して辞意を伝えたが、「他に続ける人がいなくて」と苦笑する。
初めて2世が中心になった今回の式典。大げさでなく、こじんまりと充実した式典にしたいと希望していたという。「よくできたと思います」と本藤さん。「以前は少ししかいなかったけど、会長が2世になってから入ってきた。1世は相談役に。これからよくなると思うよ」
高齢者代表で謝辞を述べた矢崎逸郎さん(86)は会創立40周年時の会長。世代交代して2年目だが、「これからですね」と話す。「日本とのコンタクトも少ないし、色々な面でもう少し融和のあるつながりを持たないと」。自身が会長の当時、600家族の会員の中で高齢者は100人ほどだったが、400家族に会員が減った現在、高齢者は200人。「高齢者であることに甘えることなく、これからも若い人の先に立って手伝いをしたいですね」と穏やかな表情を浮かべた。
今回初めてブラジルを訪れた阿部守一知事は「日系の方とお話をして、故郷長野、日本への熱い思いを強く感じました」と振り返る。3日ほどの短い滞在だったが、「日本の昔からの良さは、日系社会の方が引き継がれているのでは」とも感じたという。取材に対し、青年交流の拡大に意欲を見せるとともに、同県に開設予定の県立大学とブラジルの大学との交流についても期待を表した。
2014年11月11日付
