一般の若手参加も呼び掛け
昨年10月に長崎市を訪問し、2013年の創立50周年を記念して長崎伝統芸能の「龍(じゃ)踊り」の龍を寄贈された長崎県人会(栗崎邦彦会長)は10日、練習用の龍体を完成させた。県人会は同時期の訪日時に、長崎女子高校のメンバーから龍踊りの手ほどきを受けており、今年6月の文協コロニア芸能祭での初舞台に向けて、2月から本格的な稽古を行う。
長崎県人会では「龍踊り委員会」(川添博委員長)を創設し、婦人部(和田佐代子部長)、青年部(宗像アレシャンドレ部長)の協力を得てサンパウロ市ジャバクアラ区の旧会館で練習用龍体の制作を行い、10日に完成させた。
龍踊りは元々、「五穀豊穣」を願う中国の神事に始まったもの。雷雨を呼ぶと信じられている龍を巧みに舞わせる踊りで、中国からの渡来人が多かった長崎にも伝わり、唐人屋敷に住む唐人から手ほどきを受けた日本人によって独自の発展を遂げ、300年以上の歴史を持つという。
実際の龍踊りは、龍が追う玉を持つ「玉使い」1人と、龍体を操る「龍衆(じゃしゅう)」10人と、銅鑼(どら)やラッパなどを奏でる楽隊十数人で構成される。
川添委員長は練習用龍体の制作について、昨年8月から準備を進め、同12月から組み付け作業を行ってきたと説明。「どんな作り方か分からず手探りで作ったので、まだこれから実際に(練習用龍体を)使ってみて不都合なところを修正していきたい」と話している。
龍踊りの龍は長さ20メートル、重さが120キロもある。オリジナルの「龍頭(じゃがしら)」は15キロの重さだが、「最初から15キロの重さの龍頭では、とても振り回せない」(川添委員長)とし、練習用の龍頭は約10キロと軽くしている。
2月から始まる稽古では最初に10人の龍衆が持つ「棒」の使い方や足の運び方などを練習し、その後、実際の龍体を使って少しずつ重さに慣れるようにしていくという。
現在の旧会館では天井が低いため思うように動きにくく、人数的にも県人子弟だけでは十分とは言えない状況だ。川添委員長は今後、セイネン文協や ASEBEX(留学生OB会)など県人子弟以外の若手メンバーにも広く参加してもらい、6月の文協コロニア芸能祭での初舞台に向けて、練習用の場所提供を 文協側に求めていく考えを示している。
なお、昨年10月に「龍」とともに長崎市から寄贈された路面電車が、いつブラジル に到着するかは現在のところ未定。路面電車の寄贈は、中井貞夫サントス市議(元同市議会議長)の発案で実現し、サントス側ではルイス・ギマランエス観光局 長が中心となって受け入れ準備を進めている。
龍踊りに関する問い合わせは、長崎県人会(電話11・3203・0949)か、川添委員長(11・4828・3611)まで。
2015年1月28日付
