文化・人的交流も活発に
日本ブラジル外交関係樹立120周年記念事業ブラジル実行委員会(委員長=梅田邦夫駐伯日本大使)の第5回会合が、3月30日にサンパウロ(聖)市の在聖総領事館で開催され、会議後梅田委員長、福嶌教輝在聖総領事、山元毅在リオ総領事、高田行紀大使館書記官が概要を説明した。特別事業の花火について、9月に聖市インテルラゴス・サーキットで文化イベントと合わせた「花火祭り」として開催することがほぼ決定したことや、現時点でブラジル国内での記念事業が400以上に上ること、募金の状況などが報告された。
聖市の花火大会会場についてはイビラプエラ公園やジョッキークラブなども候補に挙がっていたが、観客収容や安全面などからインテルラゴス・サーキットが最適と判断された。日本から花火師も来伯視察して関係者と打ち合わせを行い、同所を管理する市側やブラジル花火協会(ツギヤマ・エドゥアルド会長)も協力を表明したという。
当日はサーキット敷地内に舞台を設置し、日没後の花火打ち上げまでショーやコンサートを実施、飲食の屋台なども出店する「花火祭り」として開催する計画。YAMATOコーポレーションが事業を担当する。日本の外務省も公演等のため関連予算を計上している。
日本から花火師が来伯し、新年のリオ・コパカバーナ(5000発)より多い7000発の打ち上げが計画されている。花火はブラジル産を使用し、花 火師のスケジュールと季節を考慮して9月12日の開催を検討中。梅田委員長は、日本の花火師がブラジルの花火を上げる「日伯協働」の事業とその意義を強調 した。
もう一つの特別事業「日伯ナショナルプロジェクト巡回展」は、2月末のミナス日本祭りでスタートした。次回は5月 末のベレン市ブックフェア。以後ブラジリア、サンパウロ、リオ、パラナ、ペルナンブコなど各地で順次開催される。展示方法など今後も必要に応じ改善してい く考えという。
特別事業に追加されたイビラプエラ公園日本館の改修は、7月ごろに岐阜県の中島工務店から職人が来伯する予定だ。
聖市、ブラジリアに続き、3月にはパラナ州クリチバの州政庁で120周年の開幕式典が開かれた。同式典に合わせて日系企業関係者も同地を訪れ、州政府側と 意見を交換した。委員長は「企業支援の機会にもできたら」と期待を表し、今後他州でも同様の取り組みを進める考えを示す。4月上旬にはポルト・アレグレで 滋賀県との姉妹提携35周年と併せた式典が開催される。
サンパウロでは7月の日本祭りで関係省庁、機関による「日本館」を設置する。また同月に在聖総領事館開設100周年の式典を予定しており、福嶌総領事は「地方の方を含め、共に歩んだ100年を皆で祝いたい」と抱負を述べた。
リオでは、市立劇場で行う日伯音楽祭と植物園内の日本庭園改修に向けた準備を進める。山元総領事によれば、同市内にある東京都から寄贈された灯籠(とうろう)を園内に移設することも検討中。改修終了に合わせ、11月ごろに記念式典を開催する予定という。
現時点で実施を予定している国内の記念事業は425件で、うち民間が300件以上。このほか国際交流基金関連で日本の音楽家の来伯公演や陶磁器展等の文化 事業の企画も進んでいる。外務省、基金や関係省庁などの関連予算も「配慮してもらっている」といい、記念事業の数は今後も増える見込みだ。「ブラジルでこ れだけの行事があるのはすごいこと。経済が厳しい中、企業の皆さんも協力的です」(梅田委員長)
JICAを中心とした日 系大学生招聘や研修員受け入れ、ボランティア増員、医療関係の連携など、安倍首相来伯を機に進展した人的交流も拡大しつつある。大使館も3月25日に伯日 議連の議員ら50数人を招いてレセプションを開き、議員交流の活性化を要望したという。周年事業での都道府県関係者や、ビジネスセミナー等による経済関係 者の来伯も多くなると見られる。
皇室のブラジル訪問に関しては、「来ていただける方向で検討」されていると説明。ジルマ大統領の訪日については、希望はあるが現時点で調整は行われていないという。
募金の状況は3月27日時点で59社から約141万レアル(目標額200万)が集まった。日系団体に対しては、各団体で関連事業があることを考慮して委員会から募金呼びかけは行っていないが、団体や個人からの募金や、任意の金額についても受け付けていると説明された。
2015年4月2日付
