奈良県人会長も務めた梅崎嘉明氏がこのほど、9冊目の自費出版本「奴隷と移民」を発行した。
今回の発行は「楽書倶楽部」誌の前園博子代表が、梅崎氏が過去に同誌に発表したエッセイを本にしないかと持ちかけたことが発端となる。収録されたのはエッセイが6編、さらに書き下ろしの小説1編に、梅崎氏が選んだ過去の作品140首。当時の写真も随所に収録されている。
タイトルとなった小説「奴隷と移民」では、梅崎氏が移住をしてきた82年前が描かれている。その頃はまだ元々奴隷だった人々が生きており、奴隷と移民の様子が対比して書かれている。「移住した当時の自分や移民たちの苦労話を書きたかった」と梅崎氏は語る。「コロニア移民の話は、もう受けない」と言われながらも、「奴隷の話は興味深いと周りからは好評だった」と話す。
現在10冊目の本を制作中で「歳も歳だからこれが最後」と笑う。かつてはパウリスタ文学賞を受賞したこともあり、他にも短歌の賞の受賞や、「コロニア文学界」の創立など、文学と共に歩んできた。
価格は20レアル。購入希望者は梅崎氏(電話11・5571・5043)まで。
2015年6月9日付
