グアダルーペ聖堂を見学
3日目の9月27日、ふるさと巡り一行は世界遺産のテオティワカン遺跡に向かうため、ホテルをチェックアウトして午前9時に出発した。この日は夕方から、チアパス州都のトゥクストラ・グティエレスまで飛行機での国内移動となる。、
メキシコシティから北東に約40キロの距離にあるテオティワカン遺跡は、高さ65メートルに及ぶ「太陽のピラミッド」や高さ45メートルの「月のピラミッド」などがあることで有名だ。
この日は日曜日ということもあって平日よりも道は空いているようで、一行はまずバスで約30分の距離のグアダルーペ聖堂を見学する。93%がカトリック教徒で占められるというメキシコでは、「褐色の聖母」が安置されている同聖堂は最も重要な場所と言われ、一行が聖堂を訪れた際もミサが行われており、数多くの信徒や観光客が詰め掛けていた。
ガイドのセサルさんによると、1531年12月9日にアステカ人のフアン・ディエゴの前に聖母が現れて父親の病気を治し、その時に聖母から司教への印としてフアン・ディエゴが花をマントに包んで持っていったところ、マントには聖母の姿が映し出されたエピソードがあるという。そのマントに映し出された聖母の姿は、現在も新聖堂内に額入りで飾られている。
一行はセサルさんの説明を聞きながら、まずは旧聖堂の外観を見学。旧聖堂は18世紀に建てられたという古い建築物のため、地盤沈下の影響で聖堂そのものが傾いているのが肉眼でもはっきりと分かる。
続いて、1974年に造られたという新聖堂でのミサが行われている中、一行は祭壇中央の地下を通って、大型のメキシコ国旗に包まれるように展示された「褐色の聖母」の額に見入った。ちなみに、新聖堂を建設したのはラミレル・バスケスという有名な建築家で、86年に開催されたメキシコ・サッカーW杯会場となったアステカ・スタジアムをはじめ、国立人類学博物館や在メキシコ日本国大使館なども建設した人物だという。
午前10時過ぎ、グアダルーペ聖堂を後にした一行は、改めてテオティワカン遺跡へと向かう。途中、車窓からは赤、青、黄色など色鮮やかな家々が山の斜面にびっしりと張り付いているのが見えた。
セサルさんによると、これらはメキシコのスラム街だという。今年は6月に行われた州知事選挙をはじめ、下院議員や州議員などの統一地方選挙が年内に実施される。そうした中、各政党が自分たちの政党カラーを支持する住民にペンキを与え、その政党のカラーペンキを家の壁に塗った人には200~500ペソ(約1400~3500円)の買い物カードが配られたとし、政治家のバラまき政策が横行しているそうだ。
ブラジルでも現政権でバラまき政策が公前と行われているが、メキシコの政党や政治家も同じようだ。
午前11時前、一行は目的地のテオティワカン遺跡に到着した。(つづく、松本浩治記者)
サンパウロ新聞 2015年10月23日付
