留学・研修生OBが母県から若者招聘
【既報関連】8日に鳥取県費留学・技術研修制度50周年、鳥取交流センター設立20周年記念式典を開催した鳥取県人会(本橋幹久会長)では、活発な動きが目立っている。コーラス部が自費で訪日し、今月21日に鳥取市で地元のコーラスグループとの合同公演が行われるほか、留学生・技術研修生OBが経費を出し合い、来年3月をめどに鳥取県に住む若者をブラジルに招聘する考えだ。8日の式典で、これらの事業が明言された。これまで、母県からの資金援助等で各種事業が行われることが多かった中、県人会が自助努力で資金を出す母県との交流事業として注目される。
◆コーラス部合同公演
鳥取県人会のコーラス部は鳥取交流センターで行われている約20ある教室の一つで、大刀(おおたち)ミリアンさんを指揮者に34人のメンバーが活動している。
同メンバーで県人会副会長の千田伊藤初美さんによると、指揮者の大刀さんは1976年にそれぞれ鳥取と福島への留学生として訪日した時の同期で、2008年から同コーラス部で指揮を行っているという。
今回、コーラス部が鳥取市の「わらべ館」で地元のコーラスグループ「コールおもかげ」と一緒に合同公演を行うきっかけとなったのが、約2年半前の13年3月に中堅リーダー研修で来伯した同館童謡・唱歌推進員で声楽家の山尾純子さんの存在だ。山尾さんは千田副会長の知り合いで、中堅リーダー研修で来伯した当時、東日本大震災復興支援ソングの「花は咲く」の楽譜とCDを持参し、鳥取県人会コーラス部に教授した。
二人が鳥取とブラジルで連絡を取り合い、コーラス部メンバーがそれぞれ自費で訪日する初の合同公演が実現した。メンバーの一人で、旅行ガイドをしているという小森田節子さんによると、21日の合同公演ではブラジル側が「サンバレレ」など約10曲を披露し、「コールおもかげ」と一緒に「花は咲く」「ふるさと」などを合唱するという。
◆鳥取県若者招聘事業
鳥取県若者招聘事業は、現在いる留学生・技術研修生OB99人がそれぞれに資金を出し合い、来年3月ごろをめどに鳥取県に住む20代前後の日本人の若者を数人、約2週間の日程でブラジルに招聘するもの。その目的は、(1)留学生・技術研修生OBたちが現在、どのような活動をしているかを知ってもらうこと(2)鳥取県の若者にブラジルの鳥取県人会の活動を知ってもらうこと(3)ブラジルを見てもらうこと、の主に3点。
同事業の募集は鳥取県内の新聞社、テレビ局などのメディアの協力を通じて行われ、ブラジル滞在期間中はサンパウロ市を中心に北パラナ、聖州第2アリアンサ(鳥取村)を回って鳥取県人及びその子弟と交流を深めるほか、リオなどの観光地も視察する予定だ。
本橋会長は「これまで周年行事の記念式典は華やかに行ってきたが、今後はブラジルと鳥取を結び、後世に残る事業を行うことが大切」と県人会主導型の事業の必要性を強調していた。
サンパウロ新聞 2015年11月14日付
