歌手の井上さんらが使者として来伯
核兵器廃絶を願って五輪発祥の地であるギリシャから贈られた聖火「ナガサキ誓いの火」が12日、サンタ・カタリーナ(SC)州フレイ・ロジェリオ市にあるラーモス移住地内の「平和の鐘公園」に分灯される。これは、2012年9月に亡くなった同移住地の故小川和己さんと同じ長崎出身で、歌手の井上祐見さんのマネージャーをしている中嶋年張氏らの働きかけで実現したもの。今年の日伯外交関係樹立120周年と戦後70周年を記念し、来年のリオ五輪開催を前に聖火の分灯が日本移民ゆかりの同移住地に設置されることで、内外から注目を浴びそうだ。
聖火の分灯がラーモス移住地に設置されることになったきっかけは、コロニアでも有名な日本の歌手である井上さんが同地を何度も訪問し、移住地内にある「平和の鐘公園」建設に尽力した被爆者の小川さんと、井上さんのマネージャーの中嶋さんが同じ長崎出身であることから、「何か協力できることがあれば」ということで始まったという。
その後、長崎市で「ナガサキ誓いの火」を管理する有志たちの協力を得て、「ラーモス移住地の平和の鐘公園に分灯する」という話が決定。歌手の井上さんとマネージャーの中嶋さんがフレイ・ロジェリオ市長から「誓いの火分灯の使者」として任命された。
今回の活動には日伯友好議員連盟の河村建夫幹事長の事務所が協力し、駐日ブラジル大使館、在東京ブラジル総領事館、海外日系人協会も後援。長崎市でもNHK長崎支局が後援しているほか、日本企業も協賛しているという。
日本側では既に11月29日、長崎市民による分灯セレモニーが同市の平和公園隣接敷地内の「誓いの火」灯火台下で開催されたほか、今月初旬に東京都内で記者発表も行われている。ブラジルでは井上さんたちが来伯する、あす9日にサンパウロ市内で記者会見が行われ、12日にラーモス移住地で記念セレモニーが開催される。
12日の記念セレモニーには、在クリチバ日本国総領事館の池田敏雄総領事をはじめ、エスピリジオン・アミン下議、ライムンド・コロンボSC州知事の出席が予定されており、梅田邦夫在ブラジル日本国大使、斉藤準一伯国前空軍司令官のメッセージも披露される予定。
また、セレモニー終了後にラーモス日本語学校生徒による歌やブラジル学校生徒の踊りなどが行われ、同移住地にある平和史料館内視聴覚室で日伯両国の生徒による平和のメッセージが朗読されるそうだ。
サンパウロ新聞 2015年12月8日付
