ニッケイ新聞 2012年9月13日付け 鹿児島大学の吉田浩己学長、前田芳實理事、寺岡行雄農学部準教授、同校OBの高原要次さん一行が、先月18日から実施した視察旅行の報告のため来社した。ブラジルでの同校同窓会の出席と鹿児島県人会の視察に加え、伯国各地の事情を視察し、教員の派遣を含めた交流事業の可能性を模索することが目的。視察団は10日間の滞伯で、聖市に加えベレン、トメアスー、ブラジリアのセラード地帯を訪問。ベレンではアマゾニア農業大学を訪れ、施設見学や互いの大学の概要説明を行った。26日にあった同窓会には約50人が出席した。吉田学長は「特にアマゾニア農業大学では充実した時間を過ごせた。学校間協定を結ぶことも視野に入っている」と視察の感想を語り、前田理事らも「共同で地域の活性化につながる研究が出来れば」と今後の積極的な交流に意欲を示した。一行は27日に帰国した。
関連ニュース
ニッケイ新聞 2012年9月12日付け 福岡県の県産品や物産、産業などを紹介する『福岡プロモーション』が先月30日、聖市モルンビー区の総領事公邸で開かれ、小川洋知事など14人が来伯し、県の魅力をアピールした。聖州政府、ブラジル日本商工会議所、日系団体などの各関係者約120人が参加した。 福岡県側がW杯、リオ五輪の開催を控えブラジルとの人的・経済的な積極交流を目的に、日本の外務省を通じ、聖市内で県をアピールするイベントの実施を領事館に持ちかけたこと開催のきっかけ。総領事公邸での地方自治体に関するイベントの開催は初めてとなった。同県からは、今年7月にあった『県連・第15回日本祭』にも県産品を紹介・販売するブースが出展されている。開会式は福岡県の地理、特産品、伝統行事などを紹介するポルトガル語の動画から始まり、小林雅彦首席領事は「このイベント通じて、今まで見る機会の少なかった、日本の地方文化の一面を感じてもらえれば」と呼びかけた。挨拶に立った小川知事は「ブラジルは地理的には遠いが、心の距離は非常に近いと思っている。これを機会に福岡を知ってもらい、よりブラジルとの交流を深めていきたい」と話した。会場には『日本祭』にも出品された柚子胡椒を液状化した液体調味料「ゆずすこ」や、高級ブランド茶「八女茶」、数種類の日本酒などの試食・試飲コーナーが設けられたほか、同県からブラジルに進出している衛生陶器会社「TOTO」、産業用ロボットなどを製作する「安川電機」の2社の製品展示ブースも出展された。福岡県人会から手伝いとして参加し、同県の大学に留学経験を持つ南マルガレッチさん(29、四世)は「大好きな福岡という街を、もっとたくさんの人に知ってもらいたい。こういうイベントは大歓迎です」と笑顔を見せた。県人会青年部の天竜太鼓グループによる和太鼓も披露され、大きな喝采を浴びていた。
母県から伊藤県知事らが出席 記念誌編纂、先没者慰霊碑を設置 在アルゼンチン鹿児島県人会(加藤リカルド会長)の創立100周年記念祭典が8月26日、ブエノスアイレス市内の沖縄県人会館で開催された。同国で100周年を迎えた県人会は同県が初めて。祭典は第1部記念式典と第2部芸能祭で構成され、母県からは伊藤祐一郎県知事、金子万寿夫県議会議長をはじめとする計14人の慶祝団が出席。内外の来賓を含む県人会員約380人が一堂に会した。 在亜鹿児島県人会は、第1回笠戸丸でブラジルに移住した同県人約50人が1909年にアルゼンチンに転住し、2年後の11年に創立。現在、会員は550世帯、約1600人が在籍している。当初は昨年、100周年記念式典を開催する予定だったが、東日本大震災発生と亜国の政治的混乱などの影響で、今年に延期されたという。 100周年記念企画として同県人会では、(1)100年間の歩みと会員名簿を作成することを目的としたスペイン語版100周年記念誌の編纂(2)先没者会員慰霊碑の設置を実行する。(2)は、ブエノスアイレス市内の仏教会の納灰壇を購入し、他界した会員の名簿を納入する。また毎年、同碑前で慰霊祭を行う予定だ。 田上英昭100周年祭委員長のあいさつで開幕した式典には、園田昭憲ブラジル鹿児島県人会会長や園田八郎パラグアイ同県人会副会長ら南米からの来賓も出席。加藤会長は式典あいさつで、同県人会設立までの経緯を話し、亜国の日系社会で初めて100周年を迎えることができた喜びを表した。 伊藤県知事は亜国での鹿児島県民の団結力の強さについて褒めたたえ、金子議長は今後、同県人会員など県にゆかりのある県費留学生を増やしていく考えを明らかにした。 続いて行われた慰霊祭では、100周年企画で設置された先没者会員慰霊碑の除幕式が行われ、加藤会長、伊藤県知事らが同碑に献花した。その後、伊藤県知事は80歳以上の23人の1世高齢者及び功労者を表彰して祝詞を述べ、薩摩錫(すず)器や金杯を贈った。 第2部の芸能祭では、日本舞踊や和太鼓などの伝統芸能が中心に紹介されたほか、鹿児島県民謡の代表格「おはら節」のリズムに合わせて踊りが披露された。 同祭典に出席したブラジル鹿児島県人会の園田会長は「アルゼンチンでは、まだ現役の1世の方々が多いにもかかわらず、青年部が中心となって頑張っていた」と亜国県人会の印象を語った。 2012年9月12日付
ユネスコ無形文化遺産に登録されている沖縄琉球舞踊の公演会が旅行代理店インテルバン・ツーリズモ(中宗根勝代表取締役)の主催で8月26日、聖市リベルダーデ区の沖縄県人会本部会館で催された。 同公演はブラジル琉球舞踊玉城流扇寿会の斉藤悟主宰(26、3世)が中心となり、同会員約30人が出演。母県からも宮城流能里乃会の嘉数道彦師範(33)、玉城流翠扇会の阿嘉修師範(40)を迎えて行われた。母県からの参加は18年ぶりとなり、会場は立ち見客も大勢出るほど盛況となった。 午後1時からの部では「琉球の華~組踊の世界」と題し、伝統的な組踊りや嘉数師範が制作した新作の「桃太郎」が披露され、午後5時からの部では「沖縄の情け~沖縄芝居」と題して歌劇が披露された。 また、会場には古いウチナーグチを理解できない人のために、舞台横のモニターにポルトガル語と現代日本語の字幕が映し出され、初めて見る人にも分かりやすい公演となった。 2012年9月12日付
ニッケイ新聞 2012年9月12日付け 【既報関連】長崎市の田上富久市長、鶴田誠二市議会副議長、市議4人ら同市からの慶祝団は、2日に行われた長崎県人会の「創立50周年記念式典」に先立ち先月28日から3日間、今年で姉妹都市提携40周年を迎えるサントス市を訪問した。28日、一行は同市役所でジョアン・パウロ・タヴァーレス・パパ市長、中井貞夫市議、マヌエル・コンスタンチーノ市議会議長らに迎えられた。長崎市からは、同市内での路面電車路線を営業する「長崎電気軌道株式会社」の路面電車一車両をサントス市に提供することが決まっており、到着は2年後を見込む。田上市長から鍵とハンドルを受け取ったパパ市長は両市の姉妹都市関係や同地日本人会の重要性を強調し、「長崎とサントスは共通点が多く、特別な親しみがある」とのべ、今後も関係を強化したい考えを示した。中井市議は親善団の訪問は意義深いものだったとし、「コーヒーやサッカーの文化だけでなく、サントスには投資の機会もあることを知ってもらえたと思う」とのべ、経済面での交流の可能性にも期待した。また、29日にはサントスFCのジュニアユースチームと長崎市の中学生選抜チームが親善試合も行い、30日には人気のネイマール選手らとの交流会も設けられた。(本日付5Pに関連特集)
平成24年度外務大臣表彰伝達・祝賀式が8月28日午後2時から在聖日本国総領事館で開催され、同領事館管轄地域で今年度受章した松尾治氏(73、福岡、帰化人)、森口イナシオ氏(77、2世)、吉岡黎明氏(75、2世)が表彰状を受け取った。式には受章者の家族や友人、日系社会を代表する来賓が祝いに訪れ、3氏の功績に賛辞を送った。 松尾氏はあいさつの冒頭で「この受章は私個人に対するものではない」と言い、これまでかかわってきた日系団体や関係者の協力によるものだとした。また、「これらの活動が思う存分できたのは、陰で支えてくれた妻と子どもたちのお陰です」と家族に対して謝意を述べた。 援協の事業に27年間携わり、2011年までの2期4年間は会長も務めた森口氏は、「互いに助け合うということを実行できたことに感謝」とあいさつ。「子どものころ両親から『互いに愛し合いなさい』と教えられたことが一番大事なこと」と自身の原点について語った。 最後に表彰状を受け取った吉岡氏は、「受章の理由が見当たらない」と戸惑いながらも、多くの関係者が式に訪れたことに感謝の言葉を述べた。また、日系社会に対する貢献は「1979年に外務省の研修生として日本へ行かせてもらった恩返し。45日間日本で過ごした研修で日本の文化や経済を学べて、とても良い研修だった」と話した。 小林雅彦首席領事から3氏へ表彰状と記念品が授与された後、懇談の場が設けられた。木多喜八郎文協会長の音頭で乾杯した来場者は、表彰状を手にした3氏を囲み歓談を楽しんだ。 2012年9月11日付
福岡県の特産品や産業を紹介する「福岡プロモーション」が8月30日、在聖日本国総領事館公邸で行われ、同県人会員や日系団体の代表者、伯国の政府関係者約150人が訪れた。同催しは小川洋福岡県知事ら同県庁の一行の来伯に伴い開かれたもの。あいさつに立った小林雅彦首席領事は「日本を紹介する催しを都道府県単位で開催するのは今回が初めて」と開催の喜びを語り、「地方の素晴らしい文化を普及したい」と今後も地域を取り上げ日本を紹介する場を設けたいとの考えを示した。 会場には博多人形や「英彦山(ひこさん)がらがら」といった福岡の工芸品が並べられたほか、同県内にある企業の取り組みを紹介するパネルも展示された。 多くの来場者でにぎわった試食と試飲のコーナーでは、同県産の茶や日本酒、定番土産の「千鳥まんじゅう」や明太子を使ったせんべい「めんべい」、7月に開催された県連主催の日本祭りにも出品した株式会社高橋商店(本社=同県柳川市、高橋努武代表取締役)が製造している調味料YUZUSCO(ゆずすこ)が紹介された。 総領事館を代表してあいさつした小林首席領事は「日本文化は多様性に溢れた素晴らしい文化。多彩な郷土食や芸能、踊りにあるといつも感じる」と日本文化の奥深さについて言及。日本全国の郷土食などを紹介している県連主催の日本祭りに近年は約20万人が来場していることに触れ、「地方の魅力はブラジル人をも魅了していると言えるのでは」と、日本文化に関心が高まっている現状を喜んだ。さらに、「総領事館も手伝い地方の素晴らしい文化を普及させたい」と意気込んだ。 続いて小川県知事が「福岡とブラジルは地理的には遠いが、心の距離は近いと思っている」と話し、移民として渡伯した同県出身の先人の功績をたたえた。また、最近の同県について「自然と都市が調和する大変住みやすい地域であり、食べ物がおいしいと雑誌に紹介されたこともある」と語り、「福岡県が誇る産物や魅力について知ってもらいたい」と締めくくった。 両氏のあいさつの前には、同県について約5分間にまとめた映像が上映。それによると同県は古くからアジア諸国と交流があるという。「アジアの拠点」と位置付けている場面で始まり、観光地や伝統行事、特産品などを紹介。名産品のイチゴ「あまおう」や八女(やめ)茶、ラーメンの映像も盛り込まれ、参加者は同県の魅力に見入っていた。 試飲と試食のコーナーでは、背中に大きく「福岡」と書かれた法被や浴衣を着た同県人会(南アゴスチーニョ会長)会員が活躍。日本酒は吟醸酒をはじめ数種類が用意され、気に入った銘柄の酒を何度も求める人も少なくなかった。試飲を担当した同県人会員は「非日系の人も辛口や甘口の違いで、自分の味を持っていることに驚いた」と話した。 試食のコーナーでゆずすこを勧めていた辻澤清香さん(24、2世)は、「どこで売られているのか尋ねる人がいるほど好評だった」と笑顔を見せた。 2012年9月7日付
日本酒とともに試飲コーナーに並んだのは、福岡県南部の八女市とその近郊が産地の「八女茶」。来場者は、福岡県人会長夫人の南久美子さんらがいれた濃い深緑の茶を手に、豊かな香りや茶の甘みを楽しんでいた。 同地の日本食レストランで茶を頼むと熱湯でいれたかのような熱々のものが出てくるが、南さんに言わせると「最初から熱いお湯でいれるのは台無し」という。 同コーナーで配布していた八女茶の手引きでは玉露は50度、煎茶は70~80度の湯でいれることを勧めている。南さんによると同催しの試飲で提供した茶は、数分間水出ししたものにポットで沸かした湯を注いだ。最後に熱い湯をいれるが、「水出しすることで甘さと香りが出ている」ため、おいしい状態でいただけるそうだ。 試飲した非日系の来場者はブラジルで知られている茶との違いを楽しみ、「とてもおいしい」と満足した様子を見せた。 同日、試飲のための茶葉を500グラム用意したという南さんは、「八女茶は茶葉が上等というだけでなく、いれ方にこだわることでおいしくなる。ブラジルで売られている茶葉も、熱いお湯を使わず焦らないでゆっくりいれることで、よりおいしくなります」と助言していた。 2012年9月7日付
夜空彩る七夕飾りに誘われて 【マット・グロッソ州クイアバ市発・川口裕貴記者】第2回マット・グロッソ七夕日本祭り(伊沢祐二実行委員長)が8月31日から9月2日までマット・グロッソ州の州都クイアバ市にあるパンタナルショッピングモール敷地内特設会場で開催された。同州と同市の後援で、会場には3日間で昨年の2倍となる約6万人が来場した。開催期間中、日中の気温は40度近くになり、夕日が沈んだ時刻から続々と来場者が増えだした。祭りは夜遅くまで行われ、満月の雲一つない夜空の下、七夕飾りが会場を彩り熱気に満ちていた。 同祭初日、午後7時半から行われた開会セレモニーには伊沢実行委員長、尾崎堯名誉実行委員長、州や市からの来賓をはじめ、中山雄亮在サンパウロ日本国総領事館副領事や県連から園田昭憲会長などが出席。それぞれがあいさつを行い、鏡割りで開催を祝った。 昨年初開催の同祭は、予想を大幅に上回る約3万人が来場。会場の同市サントス・ドゥモン広場は安全面や交通の面から運営が成り立たなくなったことを踏まえて、前回の約4倍の2万平方メートルの会場面積、駐車場も充実している今回の開催場所を選んだ。 会場には約50の飲食店と30店舗の企業ブースや売店が舞台を囲み、舞台前には400の客席が用意され、飲食店横にはテーブルが750脚並んだ。3日間とも午後10時ごろになると来場者数はピークに達し、用意された客席、テーブルともに満席となり、会場が手狭に感じる時間帯が続いた。 来場者のほとんどが非日系人で、家族連れを中心に若い学生のグループなど、コスプレやアニメのキャラクターの帽子を被ったりする人が多く見られた。 舞台上では様々な催しが行われ、31日の開会セレモニーで日伯両国歌を演奏したクリチバ大学オーケストラ30人による演奏は圧巻で、拍手喝采(かっさい)での幕開けとなった。太鼓やコスプレショー、アニメソング、カラオケ、ミス日系大会など、日本の文化を余すことなく披露していた。 伊沢実行委員長は「大勢の人が来場し日本文化を知る機会を持てて良かった。成功といえる結果になったが、来年もさらに魅力ある祭りにできるように努力したい」と意気込みを語った。 しかし、6万人もの来場は想定しておらず、開催期間中は駐車できない車が路上に溢れ、交通渋滞を招いたことを反省点として挙げた。 同地域にはイベント用の施設はあるものの多額の費用が必要となるため、州政府側との予算の関係も兼ねて今後どういった方向性で運営するかが焦点となりそうだ。 同祭は後援の同州情報局が広告費だけで6万レアルを出資。会場も無償で提供しており、入場料も無料だった。今後も州政府との良好な関係の下、継続して同祭を開催したいというのが関係者の願いであり、同地域の経済発展と共にさらに成長するイベントになることが望まれている。 2012年9月7日付
ニッケイ新聞 2012年9月7日付け ブラジル日本都道府県人会連合会(園田昭憲会長)がイベント会社に委託して7月29日に実施した『第1回日伯ロードレース』の収支報告が、先月30日の代表者会議で発表され、現時点で10万レアル以上の赤字であることが分かった。経費の明細説明がないとして、県人会長から不満の声が噴出し、執行部役員が謝罪する事態にまで発展した。ある役員によれば、企業への事業委託料は総額25万レ。収入がわずかであることを考えれば、最終的には20万レ強の赤字を抱える可能性があるようだ。 「こんなにかかるとは聞いていない。どういうことだ」―。収入1万レアル、支出11万3千レという大赤字の報告に代表者会議は色めき立った。執行部の「経費についての説明はしたはず」との発言に対し、大西博己氏(広島)は「具体的な数字の提示はなかった」と反論。「言った」「言わない」の言い合いになり、議事録を確認すると、実は説明していなかったことが判明した。同イベントの会計が『第15回日本祭』の一部で、収支の内訳が不明瞭となっていることにも不満の声があがった。内山住勝氏(群馬)は「独立した事業会計とすべき。何に経費が掛かったのか把握できないのはおかしい」と指摘した。これに対し、役員の山田康夫代表者会議長(滋賀)は「執行部のミスがあったことは事実。申し訳ありません」と謝罪。園田会長も「今後、本会計と事業会計は別々に作成する方針としたい」との意向を示した。執行部は赤字について「最大の原因は、支援を表明していた大口のスポンサーが6月になって急きょキャンセルしたこと。それに対応しきれなかった」と説明したが、釈然としない雰囲気のまま報告の承認が行なわれた。つまり、事前に大赤字になることが分かっていたが、中止にしなかったようだ。本紙の取材にある執行部役員は「支出として記載されているのは、委託金の7月支払額のみ。何にいくら使われたかその明細は公表されないので把握出来ていない。そのうえ、8月支払い分が残っており、来月の収支報告でさらに赤字額が増えることになる」と驚くべき内容を明かした。「詳細は分からない」とその役員は繰り返すがこの事業単体でみれば、20万レ以上の大赤字の可能性もあるようだ。同イベントは『日本祭』のテーマ「共存する進歩と環境」の関連イベントとして7月29日に開催され、約1500人が参加した。募集と運営は民間企業への委託によって行われた。
45年で200人送り出し 母県との懸け橋担う存在に 福岡県人会(南アゴスチーニョ会長)主催のブラジル福岡県人会県費留学生OB会設立記念式典が、1日午後4時から聖市リベルダーデ区のニッケイパレスホテルで開催され、母県から小川洋県知事(63)をはじめ、新村雅彦県議会副議長(59)、武藤英治海外移住家族会会長(60)など計14人が初来伯して出席した。会場には、留学生OB、県人会員や来賓として菊地義治援協会長、本橋幹久県連副会長たちが顔をそろえ、約100人が一堂に会した。 今年で45周年を迎える同県費留学生制度は1967年に始まり、一年も途切れることなく今までに約200人の留学生を送り出してきた。OBたちにこれからも県人会の中核を担ってもらい、母県のことを県人会員に伝えていってほしいという南会長の思いもあり、今年2月に同会を立ち上げることを決定。今回正式に設立された。 南会長(57、3世)は「ブラジル福岡県人会県費留学生OB会は、福岡県と我々県人会の懸け橋になる存在です」と力強く語り、OB会会長に就任した福永ミルトン氏(49、3世)は「私たち留学生の福岡県への感謝は言葉で表すことができません。現在、ブラジル国内でOBたちは様々な分野で活躍しています。心を込めてこれからも頑張り続けるので、留学生制度を続けて下さい」と今後の協力を呼び掛けた。 小川知事は「日本文化・習慣を知り、日本語を駆使できるOBの方々は交流の要となる存在です。OB会が様々な交流分野において、福岡県にとって非常に心強い応援団であります」と褒めたたえた。 新村県議会副議長は「留学生OBにブラジルで福岡県のアピールをしてもらい、福岡県でブラジルのアピールもしてほしい」と期待している。また、武藤移住家族会会長は「今、産声を上げたOB会を大きく育てなければならない。そのためには、さらなる県の応援も必要で、私たち家族会も全力を挙げて応援します」と強い意気込みを示した。 福岡県から同県人会への祝儀が南会長らに手渡された後、県人会から母県への記念品が寄贈された。 2010年に同制度で九州大学法学部法律学科で学んだ弁護士の中村イアラさん(25、4世)は「日本文化を学ぶことができて本当に良かった。知事が留学生制度を大切にしていることが分かってうれしい」と笑顔で話した。 76年に同大学経済学部経営学科で勉強した仁田原テレジニアさん(61、3世)は「今、OB会の連絡帳を作成中で、これからの活動が楽しみです」と満足した様子。また、同式典で日本語の司会を務めた鹿毛アデマールさん(69、2世)は、68年に同大学工学部冶金(やきん)工学科に留学し、日本の伝統を肌で感じ理解できたという。同氏は「これからもOBとして貢献していきたい」と目を輝かせた。 式典後はホテル内で祝賀会が開かれ、小川知事の音頭で乾杯。その後、サンバショーが披露され、来場者もサンバのリズムに合わせて一緒に踊るなど楽しい時間を過ごした。 今後のOB会の活動は未定で、これからの話し合いで決定されるという。福永会長はOB会の一つの活動として、日本企業のブラジル進出を助けることをしたいという考えを明らかにした。 2012年9月6日付
景気回復期待する観光業界 【一部既報】8月中旬にロンドン五輪が終わり、次は2014年のサッカー・ワールドカップ、16年のリオ五輪と大型イベントが目白押しとなっているブラジル。しかし、今年6月にリオ市で開催された「リオプラス20」(国連持続可能な開発会議)では、会場施設が開会間近まで設置されず同地域ホテル価格の高騰などで各国からの出席も敬遠された。その上、伯国内のインフラ整備や治安問題など課題も少なくない。大イベント開催を契機に日伯間のノービザ協定締結も期待されるが、両国の動きは鈍い。旅行業界関係者に現状など話を聞いた。 EMBRATUR(ブラジル観光公社)が発表しているデータによると、国際線到発着数は2011年上半期(1~6月)の435万7969人から、今年の同時期では462万3689人と6・1%増加している。 日系旅行社の話でもブラジルの経済成長に伴い、特に日本からのビジネス客の伯国入国者が増えているという。 しかし、「ブラジルに目を向けてくれることはうれしい」(日系旅行社)としながらも、欧州の経済危機がいつ回復するのかなども懸念されている。さらに、観光客などを受け入れる準備と態勢が伯側で整っていないことが大きな課題となっている。 6月にリオ市で開催されたリオプラス20では、会場となったバーラ・デ・チジュッカ区域の四つ星五つ星クラスのホテルの価格高騰が目立った。また、交通機関や地元ガイドなどの料金も「最低で平常の40%高(旅行業関係者)」と便乗値上げし、国際会議であるにもかかわらず各国からの出席が敬遠されたほどだ。 本紙8月17日付国内面で「過去最大のインフラ計画」として、今後伯政府が30年間で1330億レアルの投資を行うとしているが、特に14年のサッカー・ワールドカップの競技場となる各会場の建設が思うように進んでいない。 そのほか観光業界筋からは「以前のVARIG(航空)時代なら格安の国内エアバスもあったけれど、今は国内の飛行料金も高く、(W杯開催中)各地の競技場に観光客がどれだけ入るのか何とも言えない。各州知事との関係で各地で大会を開催することに決定したことが裏目に出るのでは」と懸念する声もある。 また、在日東京ブラジル総領事館のマルコ・ファラーニ総領事は、日本人を対象としてビザ発給の緩和を今後の課題の一つに挙げているが、日伯間のノービザ協定実現までは話が進みにくい現状の中、単なるリップサービスで終わるのか、本当に実現できるのかは伯国政府の考えに左右されそうだ。 時事通信によると、メキシコ観光局幹部は13年から本格的な日本の観光客調査に乗り出す。その背景にはアジアからメキシコへの観光客は日本人が最も多いことがあり、積極的な宣伝を行っていくという。 一方のブラジルが距離的な問題があるとはいえ、2大イベントを数年後に控えて日本など海外からの観光客及び企業誘致による経済成長を具体的にどのように見込んでいるのかは分かりにくい状況だ。 2001年9月11日の米国同時多発テロ以来、大きなダメージを被ってきた旅行業界。昨年3月の東日本大震災発生で追い打ちをかけられる中、ブラジルでの今後の大イベント開催に向けて、同業界関係者は景気回復を期待している。 2012年9月6日付
ニッケイ新聞 2012年9月6日付け 「来年の日本祭開催は非常に難しい」――。先月30日にあったブラジル日本都道府県人会連合会の代表者会議。園田昭憲・県連会長の言葉に各県人会長はどよめき、賛否両論が噴出、慎重論も強かった。会場となる聖市イミグランテス展示場の使用問題が大きな懸念材料となっている。早々にも臨時会議が開かれ、9月中旬をめどに開催の可否が決定される見込みだ。20万人を集客する世界最大級の日本祭りはもう見られないのだろうか…。 イミグランテス展示場は聖州政府の所有で、経営を民間企業に委託している。その経営権を巡る入札が来年3月に控えていることで賃料の交渉先が定まらず、現時点で予算を確定できないことが主な問題点だ。執行部役員の山田康夫氏(滋賀)は、「仮に所有企業が変わらなかったとしても、賃料の大幅値上げは避けられない」と話し、支出高騰を示唆した。「当初5万レアルで始まった賃料は昨年が18万、さらに今年は25万まで引き上げられた。特殊な条件の中で、上げ幅がわからないまま計画を進めていくことはリスクが高すぎる」との声も出た。同じく執行部役員の本橋幹久氏(鳥取)は「何とかして開催したいが、一旦始めたら、結果としてどれだけお金が掛かることになってもやめられない。感情的にならずに慎重にならないと。他の会場も探しているが中々…」と渋い顔を見せる。一方で、大矢進貞氏(神奈川)は「実質的にコロニアを代表する、世界最大級と言える日本祭をそう簡単にやめることは許されない。やる、やらないといったレベルの話ではない」といった主張もあり、意見の取りまとめは困難を極めることが予想される。入札後の新運営会社の方針によっては、アルキバンカーダの取り壊しや「食の広場」スペースへの新建造物の建築が行われる可能性もあり、会場の設営に大変更が生じる可能性がある。執行部役員らは「10月までに企業に声をかけ始めなければ資金の確保は困難になる」と話す。従来なら8月中に決まる実行委員長と大会テーマも9月初旬時点で未決定。スポンサー交渉も進んでおらず、開催可否の決定は喫緊の問題だ。園田会長は「プラス50万レアルほどのスポンサーで済むなら私が責任を持って集める。やめることも選択肢だが、開催もまたもう一つの選択肢」と会議を締めくくった。
ニッケイ新聞 2012年9月6日付け 日本祭の開催に関して大きく揺れた県連8月代表者会議。この日は終了後の懇親会への出席者も少なく、普段なら県連事務局の会場がぎゅうぎゅう詰めになるのに対し、6、7人に記者2人と閑古鳥が鳴いていた。コロニアの危機とも言えるこの非常事態だからこそ、これまで以上に「懇親」が必要なのではないかと思うのだが、平時より少なくなるとは…。 ◎ 「最低催行人数20人」で進められていた10月14日~11月4日の日程で日本の東北地方を訪問する「県連・被災地応援ツアー」。担当の本橋幹久氏によれば、現在の応募人数は16人ということだが、開催を決定したとのこと。本橋氏は「催行が決まったのは喜ばしいこと。それでもやはりもうし少えて欲しいというのが本音です」とため息。引き続き募集は継続し、9月末まで受け付けると言う。少しでも興味があるという方は、話だけでも聞いてみてはいかが?
ニッケイ新聞 2012年9月6日付け ■今週末の催し 金曜日(7日、独立記念日) 全伯吟剣詩舞道大会、午前10時、北海道協会(Rua Joaquim Tavora, 605, Vila Mariana) 土曜日(8日) アチバイア花といちごの祭典、午後9時、エドムンド・ザノニ市立公園(Av. Horacio Neto, 1030)、日曜日も◎アルジャ花祭り、終日、アフロード展示会場(Av. PL do Brasil,...
ニッケイ新聞 2012年9月6日付け 外務大臣表彰の伝達式で 平成24年度外務大臣表彰の伝達式が8月28日、在サンパウロ日本国総領事館で行われた。今年度の受賞者は松尾治(74、福岡)=ブラジル日本移民百周年記念協会元執行委員長=、森口イナシオ(77、二世)=サンパウロ日伯援護協会前会長=、吉岡黎明(76、同)=社会福祉法人救済会会長=さんの3氏。小林雅彦総領事代理から賞状と記念品が授与された式典には、日系団体関係者に加え、家族・友人ら約40人が出席し、晴れの日を祝った。松尾さんは福岡県行橋市出身で16歳の時に単身で来伯した。ブラジル日本文化福祉協会副会長、ブラジル日本都道府県人会連合会会長、福岡県人会会長を歴任。日本移民百周年関連事業の執行委員長だった。今回の受賞に対し「これからも日系コロニアと日伯交流に貢献しろ、との叱咤としても受け取った。まだまだ頑張る」と笑顔で挨拶した。「援協という組織の中で、神の教えでもある〃お互いに愛し助け合う〃ための活動を行ってこれたことに深く感謝したい」と森口さんは話す。サントス市出身で牧師でもある。1982年から援協の活動に携わり、長く理事、副会長を務め、2007年には会長に就任。09年に完成した援協社会福祉センターの建設にも建設委員長として尽力した。妻のローザさん(72、二世)も「日本でも認められたことは本当に嬉しい。これからも支えたい」と喜びを語った。グアルーリョス市にある老人ホーム「憩の園」を運営する社会福祉法人救済会の会長として4期7年目を迎えた吉岡さんは、帰伯労働者情報支援センター(NIATRE)、文化教育連帯学会(ISEC)の両団体の代表でもある。ブラジルにおける日本人、日系人の教育や就労支援に取り組んでいる。97~2001年には日本の天理大学の客員教授も務めた。娘のレイラさん(46、三世)は「いつでも人のために一生懸命だった。自慢の父です」と誇らしげに話した。式典後には、木多喜八郎文協会長の乾杯の音頭で会食が開かれ、記念撮影や懇談などが和やかに行われた。
執行部のずさんな計画運営が表面化 「細かな会計報告を作るべきだ」「本当なら幹部は責任を取るべきだ」――。成功裏に終わったはずの第15回フェスティバル・ド・ジャポンの会計報告を巡り、ブラジル日本都道府県人会連合会(園田昭憲会長)の8月度代表者会議が紛糾した。同祭の関連事業として7月29日に聖市で実施した県連主催の第1回ロードレースの収支が記載されており、現時点で10万レアル以上の赤字が計上されたからだ。寝耳に水の各県人会長は執行部の態度に怒りをあらわにしており、今後の推移が注目される。 7月度会計報告では、第1回日伯ロードレース大会(前田ネルソン実行委員長)の支出が、収入の10倍を上回る大赤字(10万3267レアル)を出したことが明らかになった。この収支報告を見た出席者から疑問と怒りの声が上がった。 群馬県人会の内山住勝会長は「大会の明細な会計報告を別に作るべき。収入、収支が全く分からないから、私たちは納得できない」と話し、広島県人会の大西博己会長は「大会の予算は聞いていない。本当だったら、幹部は責任を取るべきではないのか」などと詰め寄った。 会議中に県連執行部が5月度代表者会議の議事録を確認したが、同大会の予算についての記載はなく、執行部だけで予算を決めた可能性が高いことが判明した。 園田県連会長は「内山会長のおっしゃる通りで、同大会の本会計と個別会計を両方作るべきです」と語り、山田康夫副会長(滋賀県人会長)は「執行部のミスでした。申し訳ございませんでした」と県人会長らに謝罪した。結局、7月の会計報告の承認は、あやふやのまま幕を閉じた。 会議後、県連執行部として同大会に携わった山田代表者会議長は「同大会は参加者がたくさん集まりイベントとしては大成功。でも予想以上にスポンサーが付かず、またイベント業者に依頼したために経費がかかってしまった」と述べ、来年同大会を実施するか未定だと話した。 ◆ロードレース開催の経緯県連は3月29日の代表者会議の席上で第15回フェスティバル・ド・ジャポンの関連事業として、6月24日に第1回日伯ロードレース&ジョギング大会を開催すると発表した。これは、今年の同祭のテーマ「共存する進歩と環境」に沿ったものをと、「MACPlan」社が企画を持ち込んだもの。大会には3キロ、5キロ、10キロのコースを設け、約3000人のランナーの参加を見込んでいた。 その後、詳細な理由が説明されないまま、開催日が7月29日に変更され、参加人数も半数の1500人に下方修正された。 ロードレース開催にかかわる費用の収支が明らかにされていないため、各県人会長も様子眺めするしかない。しかし、執行部が収支を明らかにすることを約束 しており、加えて8月分の収支も明らかになれば、赤字額はさらに膨れ上がると予想されることから、9月の代表者会議は荒れ模様になるとみられている。 2012年9月5日付
本日付社会面に掲載したように県連主催のロードレースが大赤字となった。赤字額は現時点で10万レアルだが、これは7月末までの収支だ。7月月末にロードレースが開催されたことを考えると、8月の支出が多くなり赤字額はまだまだ膨れ上がる。素人がイベントに手を出すと大やけどする。今回のケースがそうだ。いくつもの疑問がある。収支の全容が明らかでないため、表面に出たことだけで判断せざるを得ないのだが、あまりにも無謀としかいえない▼ まず、イベント発表から実施まで4カ月しかなかった。しかも、これは当初の開催時期を1カ月あまり遅らせての話だ。この種のイベントを4カ月で資金を集め、広報して参加者を集めるというのは至難の業だ。イベントを手掛ける人は、このような短い期間では受けることはしない。これが常識だ。推測になるが、総予算は20万~30万レアルだろう。この資金を2カ月で集めることができると考えたのなら、お人好しか、計算のできない無能者としかいいようがない▼ このロードレースを推進した県連役員は、最初からフェスティバル・ド・ジャポンの余剰金を目当てにしたとしか考えられない。ある県連幹部は「数社がスポンサーになってくれる予定だったが、断られたために赤字になった」と言うのだが、断られたのが7月に入ってからだという。イベントを実施するかどうかは、まず、資金の確保のめどがついてからゴーサインを出すのが常のはずだ。少なくとも、開催3カ月前には資金確保できなければ中止する。県連のやり方は常軌を逸しているとしかいいようがない▼ 予算案を代表者会議で発表せず、承認を得ないまま独走したことは背任行為だ。最初から推進派の役員が赤字覚悟でこそこそと動いたといわれても反論の余地はないだろう。そもそもロードレースを県連が行う大義名分があったのか。代表者会議で発表された時、反対者がいなかったことも不思議だ。要するにチェック機能がなかったのだ。県連執行部は、フェスティバル・ド・ジャポンの収支決算で黒字を出してお茶を濁そうという魂胆だろうが、それは許されるものではない。少なくても9月の代表者会議でロードレースを推進した人たちは経緯を説明し、何らかの責任を取るべきだ。(鈴) 2012年9月5日付
会場には、トレス・キャンパス長(40)をはじめ、同大国際事業総務係のマリア・カネバロロさん(53)、ソロカバ日伯文化体育協会の西原健一会長(62、2世)、梶山ルイス同副会長(50、3世)、谷川マリオ和彦ソロカバ市財務経済長官(64、2世)などが出席し、計約30人が来場した。 トレス・キャンパス長は、「鹿大とサンカルロス大の関係がより濃密になることを期待している」と笑顔であいさつ。続いて、鹿大生が日本文化について六つのグループ(桜島、アニメ、日本のスポーツ、日本の食文化、日本語、日本のトイレ)に分かれて英語で説明した。 「桜島」について発表した桂木唯尋さん(19、鹿児島)と亀之園智大さん(19、鹿児島)は、桜島の灰を実際に見せて紹介するなど、来場者の目と鼻を楽しませた。 「今すぐ使える鹿児島弁講座」というテーマで日本語を紹介した前田理都さん(19、鹿児島)と田畑未来さん(19、鹿児島)は、簡単なあいさつなどをポルトガル語と日本語、鹿児島弁、奄美弁の4言語で伝え、来場者全員に発音をさせて会場を盛り上げた。 また、西村知世さん(20、鹿児島)と草野真希さん(19、鹿児島)は、「日本のトイレ」についてウォッシュレットや音姫(※)を写真や動画を使って説明し、会場から終始笑いが起きていた。 日本側の発表についてカネバロロさんは「日本のスポーツには尊敬の念があり、素晴らしいと思った。また、鹿児島の方言が面白かった」と述べ、森林技術コースのブルーナ・ゴンサルべスさん(19)は「日本のトイレの機能には非常に驚いた」と語った。また、コンピューター科学コースの関満さん(21、2世)は、「鹿大生は楽しそうに発表していた」と満足した様子だった。 その後、計5人のサンカルロス大生が同大の学生生活や森林技術コースの概要、自分たちで会社を作るプロジェクトなどについて英語で発表。続いて、サ大生が鹿大生にソロカバキャンパスの研究室などを見せて回った。 岩元海美さん(20、愛知)は「私たちの英語が拙(つたな)かったです。彼らの英語力に感心しました」と話し、田代奈央(21、熊本)さんは「伯大生のプレゼンテーションでのボディランゲージを見習いたい」と反省。桂木さんも「彼らは自分たちで企業を作ったりしようなど、考え方が能動的ですごいと思った」と伯国の大学生の行動力に圧倒されていた。 同発表会で司会を務めたサ大の山地実准教授(49、3世)は「学生が日本文化を学ぶ良い機会だった。今後、研究などで長期的に来てほしい」とうれしそうに話し、加藤教授は「鹿大生の発表は特色があり、非常に良かった。ブラジルの学生に英語力の差を見せつけられ、良い意味のショックを受けていると思う」と述べた。 学生一行は午後からイパネマ国有林を散策し、同日夜は同大学でカポエイラを見学した。 (※)音姫は、自分の排泄音を他人に聞かれることを防ぐために、水洗音などを擬似的に発する音響機器。 2012年9月5日付
ニッケイ新聞 2012年9月5日付け ブラジル中西部日伯協会(伊沢祐二会長)主催の『第2回マット・グロッソ日本七夕祭り』が先月31日~9月2日の3日間に渡ってマット・グロッソ州クイアバ市のショッピングセンター駐車場で開催された。「O Japao esta mais Chapa e Cruz do que nunca(日本もクイアバ市民の仲間入り)」のスローガンの下、七夕飾りと鯉のぼりが泳ぐ会場には昨年の約2倍となる約6万人が来場した。 今年6月に任期を終え帰国した大部一秋元在聖日本国総領事が、一昨年末にクイアバ市を訪問した際、「日系イベントを」と提案したことがきっかけ。フランシスコ・ダウトロ副知事主導で州政府の後援を受け、昨年9月末に初開催、約3万人を集客した。2回目となった今回の来場者は約6万人と倍増した。クイアバ市とマット・グロッソ州の公式行事として登録されたほか、州政府からの助成金は10万レアルから23万レに。名実ともに地域を代表する日系イベントに成長した。開会式には、ジョアン・ライノ同州文化局長、ルイス・ポサン同市文化局長、在聖日本国総領事館の中山雄亮副領事らが出席した。挨拶に立った尾崎堯名誉実行委員長は「単なる一つのイベントではなく、日伯の親善交流と日系コロニアの連携・親善にも大きな役割を果たす祭りとなった」と挨拶。ダウトロ副知事も「多くの人々を魅了し、州内外を問わず、多くの観光客を呼び込むことが出来る」と開催を喜んだ。ロンドノポリス、シノッピ、タンガラなど同州各地の日系団体による28の食ブースと15のバザリスタが並んだ。今年6月に結成された「クイアバ老壮会」も手作り料理とリサイクル品販売のバンカを出店。播磨政美さん(61、北海道)は「会として初めてのイベント参加。仲間と協力して作業するのは楽しい。日本人の絆が深まるね」と笑顔。メインステージでは3日間を通して和太鼓、YOSAKOIソーラン、ストリートダンスやカラオケなど多彩な演目が披露された。中尾勝子さん(66、二世)=クイアバ市=は「日本文化を伝えるイベントがクイアバにも誕生したことは本当に嬉しい。ステージで歌う孫の姿も見ることが出来たし、言うことなし」と満足げに語った。3日間忙しげに会場を走り回っていた伊沢会長は「駐車場の不足などの反省点はあるが、これだけ多くの来場があったことは嬉しく思う。さらに知名度を上げられるよう活動していきたい」とほっとした様子を見せながらも次回開催に向け、表情を引き締めていた。
