07/03/2026

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昨年7月から長崎大学環境科学部(佐久間正学部長)で長崎県海外技術研修員として、環境マネジメントについて学んでいた鶴ステラゆかりさん(22)が7日、研修期間を終えてブラジルに帰国し長崎県人会で帰国報告を行った。 鶴さんは聖市に住む日系3世で、母方の祖母が壱岐(いき)島の出身。出発前はサンパウロ州立総合大学(UNESP)で生物学を学んでおり、研修先の長崎大学では主にISO14000取得による地域環境保全について学んだ。 「日本は初めてなので不安」と出発前に話していた鶴さんだが、帰国後は「長崎の人たちにとっても良くしてもらいました」と上達した日本語で答えた。ファッションもすっかり日本人のようになり、長崎の街がとても気に入った様子。「長崎は山(坂)が急だけど、安全で奇麗。また行きたい」と振り返った。 鶴さんは早速、長崎で学んだ環境分野の知識と日本語が生かせる仕事に就けるように就職活動を開始する。同研修制度は、県と密接な関係がある国から前途有望な青年を招き、派遣国の発展に寄与する人材を育成することを目的としており、昨年で制度設立38年目となる。 2012年3月29日付
ニッケイ新聞 2012年3月29日付け 兵庫県人会(尾西貞夫会長)が4日、定期総会を宮城県人会館で開催し、会員44人が出席した。初めに昨年他界した5人の会員の冥福を祈り、黙祷が捧げられた。尾西会長は挨拶で「これからも県人会のために、皆で力を合わせて頑張ろう」と呼びかけた。昨年度の収支は収入が4万9627レアル、支出が4万7929レ、1697レが繰り越された。鎌谷昭会計からは、「為替相場の低い時期に補助金が届いたが、会費を変えなかったため資金が直ぐに底を突いた」など厳しい運営状況が伝えられた。総会後は昼食会が開かれ、会員らは和気藹々とビンゴを楽しんだ。お互いの健康を願いながら、「また来年も会いましょう」と再会を約束し解散した。
ニッケイ新聞 2012年3月29日付け ブラジル滋賀県人会(山田康夫会長)の定期総会が25日午前に聖市の同会館で開かれ、約60人が出席した。役員改選では単一シャッパが承認され、4期目が決まった山田会長(60)は「近年は二、三世が活動に参加するようになった。今後も活性化を図り、県人会としても若い人に協力していきたい」と抱負を語った。昨年度の収支は総収入13万5254レ、総支出11万7618レで、1万7636レを繰越し。今年度予算は8万9500レで、いずれも承認された。なお、昨年11月から4カ月間、「2011年度滋賀県海外技術研修生」として農業生産技術を学んだ南リゾレッタさんの研修報告があった。総会後は今年も、来伯中の滋賀県中学選抜サッカーチーム一行の歓迎会が開かれ、今年は14歳以下の選手29人、団長、監督、コーチら4人が来伯し、食事を囲んで会員らと親睦を深めた。 母県からの少年サッカーチーム来伯は今回で11回目。食事後は選手一人ひとりが自己紹介し、それぞれ手品やリフティング、歌、ソーラン節などの余興を披露、和気藹々とした雰囲気で盛り上がった。一行は2チームに分かれそれぞれ5試合ずつ行い、最終日は同様に茨城、奈良、北海道から来伯しているサッカーチームと共に、アルモニア学園での懇親会に参加する。選手の林雄飛さん(14、彦根南中学校二年)は「楽しみにしてきた。ブラジルの選手に自分の技術がどこまで通用するか試したい」と意気込みを語った。
核廃絶と平和な世界の実現、東日本大震災及び福島原発事故の現状報告などを目的に、27日から5日間にわたって日本の高校生平和大使3人が来伯する予定だったが、ビザのトラブルで来伯が延期となった。 高校生平和大使派遣委員会の平野伸人代表から日本時間の26日午後にブラジル被爆者平和協会(森田隆会長)に入ったメールによると「旅行社のミスによるビザのトラブルで出発できていない。どうしようもなく、現在、成田と福岡で高校生大使の3人は待機している」との連絡が入った。 同委員会は、内閣府や高木義明元文部大臣などを通じて伯国の緊急ビザを出してくれるように依頼したが、発給は28日以降になるとの返事があった。 高校生らは来月4日から新学期が始まり、28日の出発では伯国滞在日数が短くなるため、平野代表は「時期をずらして考えるしかない。4月末の連休の時期を候補にして再度、検討していきたい」としている。 今回予定していた訪問では、広島、長崎の高校生とともに福島原発事故や被災地の状況を広く世界に伝えるため、被災地である陸前高田市高田高校の在学生も平和大使としてブラジルを訪れ、伯国高校生との交流や「1万人署名活動」などを行う計画があった。 26日に連絡を受けた森田会長は「突然でびっくりした。今は各方面への対応に追われている。仕方がない。関係者の皆さんにはご迷惑をかけます」と話した。 2012年3月28日付
ニッケイ新聞 2012年3月28日付け 高知県人会(片山アルナルド会長)の親睦旅行が来月14、15日、一泊二日で実施される。行き先は聖市から約180キロの、温泉のあるアグア・デ・サンペドロ市だ。参加費は会員110レ、非会員160レでバス代、食事代、宿泊費等込み。14日の午前中に出発し、15日夕刻に聖市到着予定。定員は45人ほどで、現在20人ほどが申し込んでいるという。片山会長は「会員以外でも、どなたでもどうぞ。ぜひ親睦を深めましょう」と呼びかけている。参加希望者は同会(11・3031・6799)まで申し込みを。
在伯栃木県人会(坂本アウグスト進会長)は2月25日、聖市ビラ・マリアーナ区の同会館で2011年度の技術研修生・短期研修生の帰国報告会を開催した。 報告会では、技術研修生として昨年9月から今年1月までの5カ月間を同県で過ごした大貫ゆりベロニカさん(26、3世)と、今年1月に約2週間滞在した短期研修生の永田ハダメシ健ダビデさん(16、3世)の2人が報告とあいさつを述べた。 宇都宮市でグラフィックデザインの研修を行った大貫さんは、同県で過ごした5カ月間の様子を映像で紹介。来場者は充実した研修生活を送る大貫さんの様子や懐かしい母県の風景に目を細めていた。 坂本会長によると、大貫さんは約1年前から研修への参加を希望していたという。大貫さんは「日本語にもだんだん慣れて日本文化にも触れ、そばと益子焼の作り方を覚えた。研修で得た知識をブラジルで発揮します。この経験は私の大事な宝物。絶対に忘れません」と笑顔であいさつし、会員から温かい拍手が送られた。 短期研修生の永田さんは、県立烏山(からすやま)高等学校で研修した。永田さんの祖母、美智子さん(80、那須烏山市)は、04年に開校した同校の母体となった県立烏山高等女学校の卒業生。祖母に縁のある学校で研修した永田さんは「出発前に祖母に話を聞いていたが、全然違っていた」と学校の印象を話した。 永田さんは「高校生と一緒に学んだりサッカーをしたりした。サンパウロには雪が降らないので、スキーがとても楽しかった」と研修の日々を報告。最後に「日本の親戚や県人会の皆さんに心から感謝している」と謝意を述べ、あいさつを締めくくった。 壇上で2人のあいさつ文を見ていた坂本会長は「ローマ字で書いているのではと思っていたが、漢字も使い日本語で書かれている」と話し、会場の笑いを誘った。 2012年3月27日付
県連(園田昭憲会長)主催の第38回移民のふるさと巡りが、9月29日から10月4日までの5泊6日の日程で行われる。今回はブラジリア、ゴイアス州アナーポリス市、マラニョン州サンルイス市のレンソーイス・マラニェンセス国立公園などを回り、各地の日本人会関係者と交流を深める。 定員は80人。旅行代金はツイン・トリプル部屋が3380レアル、シングル部屋が3810レアル(いずれも1人分料金)。詳細及び申し込みはグローバル旅行社(電話11・3572・8990)まで。 2012年3月27日付
兵庫県人会(尾西貞夫会長)の2012年度定期総会が4日、聖市リベルダーデ区の宮城県人会館で開かれ、会員44人が出席した。総会では、昨年他界した5人の会員への黙とうを出席者全員で捧げた後、尾西会長があいさつ。長期間にわたって会長として活動できたことに会員への感謝を示した。また、昨年の日本祭りで販売する予定だった輸入海苔(のり)が、伯国での放射能検査の許可が下りずに返送されたことなどにも触れた。 2011年度事業報告後の会計報告では、補助金到着時の為替相場が低かったことや会費の値上げがない中で、厳しい財政事情が説明。今後の財政状況を支えるための手段などが話し合われた。 さらに、昨年の母県からの農業研修生一行が聖州ミランドポリスの弓場農場などを訪問したことなどが会員から説明されたほか、今後の県人会の維持をどのように行っていくかなどについて議論された。総会終了後の昼食会ではビンゴも行われ、会員たちは和やかな雰囲気を楽しんだ。 2012年3月24日付
ニッケイ新聞 2012年3月24日付け 中国ブロック運動会実行委員会(中森紳介委員長)は、「第13回中国ブロック大運動会」を来月15日午前8時半から、ジアデーマ市の沖縄県人会運動場(Av. Sete de Setembro, 1670)で開く。中国5県が参加、弁当、シュラスコ、ケーキなども販売される。参加は自由だが、古着や使わなくなったオモチャなどの寄付を呼びかけている。詳細は各県人会まで。
ブラジル大分県人会は2月26日、聖市リベルダーデ区の宮城県人会館で2012年度定期総会を行った。同県人会は今年が2年に一度の役員改選の年。今回で2年間の任期が満了する柿坂公正前会長は、退任の意を示していた。 同県人会では会長が続投できない場合、顧問会が検討して会長候補を選出する。今回は当初「若い人が候補に挙がっていたが、事情があり引き受けることができなかった」(矢野敬崇新会長)。そのため08、09年度会長だった矢野氏に白羽の矢が立った。 これを受け矢野氏は、副会長を招集して1月末から2月初旬にかけてシャッパを作成。総会では、完成したシャッパに掲載された役員も拍手で承認された。矢野氏によると、同県人会は毎回この手順で役員を決定している。 総会では11年度の決算が報告され、11年度は4万1713レアルの収入に対して5万5343レアルの支出があった。同県人会へは毎年日本から補助金が届いているが、昨年度は年度内に送金されなかったため、11年度の収入に計上されなかった。そのため、 11年度の補助金は12年度の予算に合わせて計上。今年度予算には12万6245レアルが発表され、拍手で承認された。 新役員は次の通り(敬称略)。会長=矢野敬崇。副会長=福本真澄、四條玉田イウダ、牧半治、赤峯ロジェーリオ。書記=伊東信比古、福本アケミ。会計=玉田イザベル、川原クラウジオ。正監査=本間マルコス、長尾リツカ、山村ウンベルト。監査補=中原田中島三千代、岐部カルロス、房前エジガール。 2012年3月23日付
ニッケイ新聞 2012年3月23日付け 滋賀県人会(山田康夫会長)の「定期総会」が25日午前10時半から、聖市の同会会館(Rua Bras Cubas, 415, Aclimacao)で開かれる。議題は11年度事業・会計報告、12年度予算・事業計画案の審議、役員改選など。総会後は同会場で正午から、数年前から恒例の滋賀県選抜中学サッカーチームの歓迎会があり、山田会長は「どなたでもお気軽に」と参加を呼びかけている。会費は25レアル。準備の都合上、参加希望者は同県人会(11・5571・9659)まで。
ブラジル鹿児島県人会(園田昭憲会長)は4日、聖市パカエンブー区の同会会館で3月度定例役員会を行った。役員会の中で今年度の技術研修員、田辺ファビアナ瞳さん( 、3世)が半年間の同県での生活を報告した。田辺さんは日本語と日本文化の研修を目的に、昨年9月から今年2月まで同県で過ごした。 研修生活を振り返り、「地域の人たちと稲刈りをしたり、浴衣会や敬老会に参加したりするなど、いろいな経験ができた。研修先の鹿児島大学病院栄養管理室では、栄養士として忙しい日々を送った」と身振りを交えながら笑顔で報告を述べた。最後に「就業先が未定なので、これから就職活動を頑張りたい」と今後の意欲を語った。 田辺さんはリオ・グランデ・ド・スル州ポルト・アレグレ市在住。今回、報告のために初めて聖市内の本部会館を訪れたという。園田会長はあいさつで「これからの県人会はこういった若い人に引き継いでいってほしい」と激励し、田辺さんは大きくうなずいてこれに応えていた。 2012年3月22日付
ニッケイ新聞 2012年3月22日付け 土曜日(24日) ブラジル日本語センター総会、午後1時半、同センター(Rua Manuel da Paiva, 45, Vila Mariana)◎名画友の会・映画鑑賞会、12時15分、老ク連会館(Dr. Siqueira Campos, 134, Liberadade)◎震災関連映画上映会、午後2時、文協小講堂(Rua Sao Joaquim, 381, Liberdade)◎文協『雛祭り』、午前10時、イビラプエラ公園の日本館(Av....
ニッケイ新聞 2012年3月22日付け 県連の報告によると、11日に文協ビル大講堂で行われた「東日本大震災犠牲一周年供養並びに復興祈願」では、131団体・個人から8640レアルの義捐金が集まった。最高金額は1千レアルで、当日子供達が合唱を披露した「プロジェクトいのち」から。美しい日本の映像などをバックに温かなメロディーが流れ、会場の雰囲気が和やかに。「子供達を見ると希望があることを再確認できる」と中沢宏一・宮城県人会長。
役員改選では永田会長の続投が決定 神奈川文化援護協会(永田淳会長)の2012年度定期総会が18日、第2次招集より 30分遅れた午前10時半から聖市ビラ・マリアーナ区にある同会館で開かれ、会員約20人が出席した。総会では、2年前に偽(にせ)弁護士に公金約60万レアルをだまし取られた事件で刑事裁判の経過報告などが行われたが、現在警察からの報告書を裁判官が目を通している段階で、偽弁護士の処分など詳細については4月に判明するという。また、役員改選では永田会長の続投が決まった。 総会では、永田会長が11年度の活動を報告し、一昨年の5月にコロニア・ピニャールに住む会員の天野鉄人氏から借入金を受けたことのほか、昨年11月にイタウ銀行の口座を開けるようになったことなどを説明した。 11年度事業報告に続いて行われた同年度会計報告では、昨年の総会でも説明された天野氏への会館売却金の委託状況が発表。11年12月の時点での54万7850レアルを年10%の利子で、さらに天野氏に委託することで合意したという。 一般会計では、昨年度繰越金を含めた収入が1万5192・32レアル、支出1万4029・12レアルで1163・20レアルが次期に繰り越された。一般会計残高、天野氏への委託金などを含めた総合計資産は、64万2746・66レアルとなっている。 引き続き、12年度事業案として大矢進貞副会長が今年7月の日本祭りへの参加や昨年は実施できなかったピクニックなど「新しい県人会を作る」ことを主眼に置いた提案が行われた。詳細については今後の役員会で決められる予定。 刑事裁判問題については、豊田オスカル弁護士が説明。今月7日に警察の調査が終わり、現在その報告書が裁判官に渡っており、偽弁護士の浅川マルセロ容疑者の処分が4月中に判明するという。 そのため、昨年の総会で発表された内容で、浅川容疑者がだまし取った60万レアルのうち、半分の約30万レアルを十数人に分散して渡していたことや、そのリストに挙がっている名前が県人会関係者とつながりがあるのかなども、4月にならないと分からないそうだ。 民事裁判問題については、半田ペドロ弁護士が報告。前会館売却の際に書類をそろえた仲介者の森西ユタカ氏から訴えられている裁判で、裁判所からの出頭命令に協会側が気付かず欠席して敗訴したため、7万2000レアルの支払い命令が下されている。 この裁判は、前会館売却に際して通した不動産会社「メガ・ブラジル」に協会から手数料が払われたが、同社から森西氏に払われるべき金額が払われなかったために、森西氏がメガ・ブラジルと協会を相手取り、訴訟を起こしたもの。その後、森西氏はメガ・ブラジルへの裁判は取り下げ、協会との裁判は係争中となっている。 協会は森西氏に対して既に約5万レアルを支払っているが、森西氏側は利子などを含めさらに9万レアルの請求を行い、両者の弁護士同士の話し合いで協会が7万レアルを支払うことで合意したが、森西氏個人はその金額に不満を示し、裁判は継続中。また、協会はメガ・ブラジルに払った手数料を取り戻す裁判も同時並行で行っているが、さらに3~4年の時間がかかると半田弁護士は説明している。 そのほか協会では、60万レアルの公金を勝手に引き出した元副会長の高村純氏と、それを承認していた元会長の村田洋氏への裁判や、協会側の許可なく預金を引き出させた当時のサンタンデール銀行への裁判なども並行して行っている。 役員改選では、現執行部がそのまま引き継ぐ形で承認され、永田会長の続投が決定した。新役員は次の通り(継承略)。会長=永田淳。副会長=大矢進貞。会計=馬鳥勲。監査=洲藤馨、行徳ミルトン、福山コウイチ。 2012年3月21日付
宮城県人会(中沢宏一会長)は16日、聖市リベルダーデ区の同県人会館1階ホールで東北学院大学経済学部の上田良光教授を招き、講演会を開催し、約20人が参加した。 講演会で上田教授は最初に被災地の映像を見せ、被害状況を報告。その後、「今後、被災地には漁業関係者以外戻ってこないだろう」「復興が遅れているのは政府が責任を取ることを恐れているから」と復興が進んでいないことを明かし、「後回しにして責任を取らないという『日本病』を克服しないと前に進むことはできない」と厳しく批判した。 2012年3月20日付
昨年8月に創立85周年記念式典を開催した沖縄県人会(与那嶺真次会長)は、ジアデマ市にある沖縄文化センターの移民資料館内で公表した「香炉(こうろ)灰」安置施設について現在、第1回笠戸丸移民の子孫たちから香炉灰を集め、保管する準備を進めている。 沖縄では祖先の位牌(いはい)を後世に引き継いでいく「頭々銘(とうとうめい)」という文化がある。しかし、位牌は各家族にとって大切なもので資料館で管理することは難しい。そのため、位牌の代わりに仏壇に線香を立てて積もった先祖代々からの「香炉灰」を保管することで、子孫たちが自分のルーツを知るきっかけにすることが安置施設を設立した目的だ。 与那嶺会長によると、第1回笠戸丸移民がブラジルに来た時代は、経済的には苦しかったが相互扶助があったという。戦後、資本主義経済となり、金銭や物の所持によって人間の価値判断がされるような時代となった。その結果、物質的には豊かになったが、家族の絆が途切れがちで食事を一緒に取る習慣などもなくなりつつある現代社会になり果てた、と与那嶺会長は嘆く。 そうした中で与那嶺会長は「先祖と自分たちをつなぎ、心を支える貴重なものになる」と香炉灰安置の大切さを強調する。「代々立ててきた線香の灰は、家族が支えてきた証(あかし)。子孫にとっても心の支えになる」 さらに与那嶺会長は、笠戸丸移民から始まった各家族の系図をコンピューターで管理していくとし、「次の世代が自分たちの先祖を訪ねてきた時でも分かるようにしていきたい。これからの沖縄県人会の役割は、移民たちの子孫を訪ねる作業を行うこと」と述べ、先祖と子孫とのつながりを重視している。 2012年3月20日付
ニッケイ新聞 2012年3月20日付け 蕎麦は〃絆〃の味――。蕎麦職人の森浩一さん(宮城、49)が15日、聖市ブルーツリーホテルで蕎麦打ちの実演や被災体験報告を行なった。「バラバラのそば粉が繋がり合って出来ることから、蕎麦は人と人を繋げる意味がある」と説く森さんは「世界中の人の支援に感謝したい。復興には時間がかかるが力を合わせて頑張る。見ていてほしい」との東北魂を示した。東日本大震災一周年を受け、在聖日本国総領事館と国際交流基金の共催による事業『日伯友好連帯月間』の一環。 会場にはメディア関係者や著名人ら約120人が集まった。仙台市で居酒屋を経営する森さんは、過去2回ブラジルを訪問、精進料理を紹介した経験がある。被災したのは食材を仕入れに出かけた市場の中。「天井は落ちて壁にはヒビが入り、商品が転がり足の踏み場もない。しゃがみこんで長い揺れが収まるのを待った」店に帰るため外に出ると、車が落ち陥没した道路や崩れた家が見えた。停電し信号も止まり道は渋滞、人が何重にも並んで歩いていた。「まるで映画のようで怖かった」飲食店は残っていた食料をかき出して提供し、住民はわずかなカセットコンロやストーブを交代で使った。「当たり前のようだった。自分の力でやっていける日本人はすごい。誇りに思う」。ガス、水道が復旧した震災2カ月後、少しずつ経営を再開していったという。実演では真剣に作業に打ち込みながらも、生地を練ることを「つぶし」、空気を抜くことを「菊もみ」など専門用語を説明しながら蕎麦打ちを披露。生地を麺棒で四角に整形し、均一な厚さに切る見事な職人技に、会場からは感嘆の声が上がった。森さんは出来上がった蕎麦を見せ「手と手を繋いで頑張ろう」と呼びかけ、大きな拍手が送られた。参加者らは風味豊かな出来たて蕎麦の味を楽しみながら、「一つ一つの工程に心を込める日本の伝統料理法にも感心した」との声も聞かれた。イベント後、本紙の取材に対し、復興が強調される一方で「すごく苦労している人の所には、支援の手が全然届いていない」とも明かした。山側にある避難所は交通の便が悪く、高齢者や車のない住民は普段の買い物にも不便が続く。仮設住宅での隣人との繋がりは薄く高齢者の孤独死も目立つという。「せっかく助かったのに、希望を失ってしまう人も」と悲しみを隠さない。貧しい土地でも育つ蕎麦のように、被災者らは〃荒れ地〃となった被災地で協力し合い生きている。「手と手を繋いで頑張ろう」―。復興への道のりは続く。
広島県人会(大西博己会長)は昨年8月、イビラプエラ公園内の人工池で原爆犠牲者を追悼する「第1回灯籠(とうろう)流し」を初めて実施し、サンパウロ市民約200人が色とりどりの灯籠を流して平和を祈った。 同県人会は今年も引き続き灯籠流しを実施する予定で、現在、開催に向けて準備を進めている。今月下旬には2回目の話し合いが行われ、今年はもう一つの被爆県である長崎県人会(川添博会長)と共に開催する。このほか文協、アリアンサ、県連、サンパウロ市などが後援する予定になっているという。 2012年3月17日付
1万人署名や被爆者協会との交流も 核廃絶と平和な世界の実現、東日本大震災及び福島原発事故の現状報告などを目的に、今月27日から5日間にわたって日本の高校生平和大使3人が来伯する。同大使は1998年から国際連合(国連)をはじめ各国に派遣され、これまでに70人の高校生が平和活動を行ってきている。今回は特に、昨年3月の東日本大震災発生により被災地である岩手県出身の高校生を含めた3人が派遣されることになった。一行は聖市のブラジル被爆者平和協会(森田隆会長)、伯国高校生との交流や「1万人署名活動」などを行う。 高校生平和大使は98年、インド・パキスタンの核実験を機に核兵器廃絶と平和な世界の実現を訴え、原爆が投下された広島、長崎両県被爆者の声を世界に届けることを目的に毎年、国連に派遣。同平和大使の活動の一環として「高校生1万人署名活動」が開始され、これまでに69万人分の核兵器廃絶を願う署名が国連に届けられたという。 ブラジルからは、2007年に第10回高校生平和大使として2人のブラジル人高校生が国連欧州本部に派遣されている。また、過去3回にわたって日本の高校生が来伯し、ブラジルの被爆者との交流や7月のフェスティバル・ド・ジャポンでの署名活動などを行ってきた。 昨年は東日本大震災を機に、国際社会への支援要請と感謝の気持ちを伝えるため、岩手県内の高校生2人が平和大使として国連欧州本部を訪問している。 今回は、同震災により、広島、長崎の高校生とともに福島原発事故や被災地の状況を広く世界に伝えるため、被災地である陸前高田市高田高校の在学生を平和大使としてブラジルに派遣することが実現した。 来伯するのは、岩手県立高田高校2年の佐々木沙耶(さや)さん(17)、広島県立可部高校3年の下岡三都穂(みつほ)さん(18)、長崎県・活水高校2年の矢﨑栄里奈(やさき・えりな)さん(17)の3人。 一行は27日に着聖し、ブラジル被爆者平和協会会員たちとの懇談を通して在外被爆者の歴史を学ぶ。また、昨年7月に森田会長の平和活動貢献が認められて命名された「ETECタカシ・モリタ校」を訪問し、同高の生徒たちと交流を深める。 さらに、核兵器の廃絶と平和な世界の実現を目指す「高校生1万人署名活動」を実践するほか、震災被災地や福島原発事故の現状報告も行う。 2012年3月16日付