ニッケイ新聞 2014年12月23日 在サンパウロ日本国総領事館(福嶌教輝総領事)は17日午後、日本政府が当地で設立する『ジャパンハウス』(仮称)について、同総領事館で意見交換会を行なった。コロニア、日系企業、伯企業などから約50人が出席。会合後に報道陣に対し、事業方針、運営は民間で入札により決定すること、2015年内の着工、翌16年の開設を目指す意向が明かされた。 佐野浩明首席領事と中山雄亮副領事が取材に応じた。報道陣非公開の意見交換会では、同施設設置の背景、方針が確認され、「外務省が展開する『戦略的対外発信の強化』の一環として親日家を育成する」「外国人が日本を知るために出入りできる拠点とする」旨が伝えられた。日本側でなく、現地の要望が最大限に反映されることを強調し、「現地に暮らす人間が日本の何を知りたいか、という観点が最重要」と説明。「そして日本人として誇りを保てるものを創設する」と話した。参加者からは「一貫性をもった運営を」「日系社会がどれほど関われるのか」といった要望や質問が寄せられ、制度設計に活用するため、日本側にも伝えられる。聖市以外にロサンゼルス、ロンドン、香港、ジャカルタ、イスタンブールの6都市に設立されるが、運営はどれも民間団体となる。不動産、設計、事業運営など専門家を一括で委託。選定業者がビジネスとして展開する方針で、「運営母体が収益を得る仕組みを構築することで、継続した活動が出来る」というのが狙いとなっている。「中身は事業主が外から持ってくる」という方向。講堂、展示室、飲食スペースといった設備をどのように利用するかは、外部業者に発注し整備するという。例えば地方特産品の物販コーナーを儲ける場合は販売業者を呼び、アニメイベントを行なう場合は企画・運営業者に委託するといったことが考えられる。大まかな事業方針は、日系人を幅広く取り込むもの、伯人に大きく比重を置いたものなど様々。事業主次第とも言えるが、第三機関として運営委員会を設立するという。館長、事務局員に加え、在聖総領事館が人選した伯人有識者、コロニア関係者などで組織される。幅広く意見を取り込み、立ち上げや運営に役立てたい方針だ。■外務省は『戦略的対外発信の強化』に500億円の予算を要求しており、ジャパンハウス3都市(聖市、ロサンゼルス、ロンドン)に50億円が充てられる。予算が承認される前提で、年明け早期にも公示・入札を行なう予定。日本側で運営業者を選定し、設計や着工に取り掛かる。同総領事館は15年内の工事開始、翌16年の開設を目指している。
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ニッケイ新聞 2014年12月23日 ブラジル日本文化福祉協会関連施設、ブラジル日本都道府県人会事務局、在聖日本国総領事館の年末休業、休館日は次の通り。 ◎文協関連施設【事務局】12月24、25、31、1月1日(通常業務は月曜日〜金曜日)。【移民史料館】12月24、25、31、1月1日(通常開館は火曜日〜日曜日)。【図書館】12月24、25、31日、1月1日(通常開館は月曜日〜土曜日)。【日本館】12月24、25、31日、1月1日(通常開館は水曜日、土曜日、日曜日、休日) ◎県連事務局=12月24日〜1月2日(通常業務は月曜日〜金曜日) ◎在聖日本国総領事館=12月24、25日、29~1月2日。(通常業務は月曜日〜金曜日)
ニッケイ新聞 2014年12月20日 8月23日から11月29日までの約3カ月間、兵庫県費研修で訪日した弓場幸江さん(26、三世)が帰国報告のため、9日に兵庫県人会の尾西貞夫会長とともに来社した。神戸理容美容専門学校でエステティックの技術を学んだ。以前から美容業界に興味を持ち、「ブラジルよりエステがはるかに普及している」という日本での研修を望んだ。「エステと一言で言っても、アロマやマッサージなど施術方法は多様。頭から足の爪先までケアする技術や、接客での心遣いなどを吸収することができた」と笑顔で振り返った。また「日伯でエステ業の普及度は違えど、美しくなりたいという意識は同じ」と話し、「全ての女性をきれいにしたい。日本との交流も大切にしたい」と抱負を述べた。今研修は、兵庫県国際交流協会が受け入れ先を調整するなど協力した。尾西会長は「美容というこれまでにない分野で受け入れが実現した。体制を整えてもらい、感謝」と喜びを滲ませた。
ニッケイ新聞 2014年12月18日 ブラジル岩手県人会(千田曠暁会長)は13日、年末恒例の白餅販売を行なった。イベント当日、90キロ分のもち米を会員ら総出でつき、1袋500グラムが前売り13レ、当日15レで販売された。混ぜ物のない100%もち米で作る同県人会の餅は例年好評で、40人以上から注文があった。中には20袋を購入した者もいた。正月用に6袋注文していた佐々木憲次さん(65、岩手)=サン・ベルナルド・ド・カンポ在住=は、「ここのお餅はおいしいから、今年の正月は岩手の餅で迎えたいと思った。もち米100%じゃないと本物と言えないよね」と笑顔を見せた。午前中から白餅の小分け作業を手伝った吉田美智子さん(72、二世)は、「初めて手伝いに来ました。みんなでお餅をこねて楽しいね。また次回も手伝いに来たいです」と語った。翌日には同県人会の忘年会も行なわれ、会員らに雑煮が振舞われた。
ニッケイ新聞 2014年12月17日 聖州小学校教員の環境教育指導力の向上を図るため、1日から8日間、公益財団法人「しまね国際センター」の有馬穀一郎理事長、玉串和代常務理事、小寺真由美総務交流課長、島根大学教育学部の秦明徳教授が来伯した。聖、カサパーパの2市で教育事情や自然環境などの下見調査を行なった。今年8月にスタートした「JICA草の根技術協力事業」によるもの。3年間かけて、現地に即した環境学習プログラム・教材の共同開発、専門家派遣によるモデル授業、研修員の受け入れなどを行なう。専門家派遣は同年9月に続いて2度目。2011年に同県を訪れたJICA日系研修員が、同地で環境教育の重要性を認識したことがきっかけとなり、島根・聖州の間で翌年から「島根サンパウロ児童絵画交流展」が開催されるなど国際交流が始まっていた。今回は更に一歩踏み込み、子どもたちの環境への知識や意識の向上を図る。秦教授(68、島根)は「こちらでは熱意のある先生が個人的に環境教育をしているだけで、正式なプログラムはない。今一番関心のある水問題から始めて、ゴミなど他の環境問題にも触れていく。発達段階に応じた指導という視点がないので、そういうことも視野に入れてやっていきたい」と今後の方向性を述べた。プロジェクト・マネジャーを務める有馬理事長(76、島根)は、「カサパーパ市の教育局も、すごく喜んで盛り上がっている。事業が本格的に始まって宣伝されれば、ブラジル全体の先生に関心を持ってもらえるのでは」と期待をこめた。来年7月は、同市の教育関係者5人が訪日する予定。
ニッケイ新聞 2014年12月17日 「宮崎県農業青年ブラジル国研修」の2014年度研修生として、湯田園翔太さん(25、宮崎)が8日、宮崎県人会の高橋久子会長、吉加江紀子書記とともに来社した。実家は農家ではないが、農村の過疎化を危惧し、「高齢者を助けたい」との思いから農業に関心を持ち始めたという。昨年9月から1年間、地元の有機農家で基礎を学び、離日直前までの3カ月間は北海道で研修をしていた。「日系移民の苦労と、ブラジル農業を知りたくて」と伯国行きを希望した。今月6日から3月上旬まで、パラナ州マリアルバ、サンタカタリーナ州サンジョアキン、パラー州ベレンなど全伯各地を巡る。パラグアイのイグアス移住地も訪れる予定。「不安なことも多いが、技術を学んで日本に持ち帰りたい。将来は自立してハウスではなく露地栽培で、環境にも健康にも良い農産物を生産したい」と意気込みを語った。同伴した高橋会長、吉加江さんは「各地の県人会員、子弟らが研修生を受け入れてくれる。制度を継続してくださる宮崎県にも感謝」と話した。
第4回南米婦人の集いの一環として、6日午前6時半から同10時45分ごろまでサンパウロ市リベルダーデ区の青葉祭り会場(宮城県人会)でADESC(農協婦人部連合会、西村千世子会長)の物品販売と一緒にブラジル、パラグアイ、ボリビア南米3カ国の婦人たちの加工品や手芸品などが販売された。出品者からは「約80%の売れ行きだった」と満足した声が聞かれた。 ボリビアのオキナワ移住地から参加した知花ゆかりさん(44、2世)と池原尚子さん(53、神奈川)は、普段ボリビア国内でも扱っている帽子のバッジやキーホルダーなどを販売。「初めてブラジルに来ましたが、友達もできたし、良い経験になりました。また来れる機会があれば、ぜひ来たいです」と笑顔を見せていた。 パラグアイのイグアスー移住地から参加した西城由美さん(54)はピラポ移住地生まれの日系2世。趣味で作っているクッションや革細工などを販売し、「売れ行きも結構、良かったです」と喜んでいた。 ADESC指導員の栖原マリーナさんは「思っていた以上に良い結果でした。参加した人からは毎年(合同のフェイラを)やろうという話も出ていました」と話す。 ADESCの西村会長は「珍しい物や変わった物もあったので、全体に80%ぐらい売れていたようです。お客さんにも喜んでいただけたようだし、良い機会でした。また一緒にできたらと思っています」と手応えを感じていたようだ。 2014年12月19日付
宮崎県農業青年ブラジル国派遣研修生の湯田園(ゆたぞの)翔太さん(24、宮崎)が、今月6日から来年3月1日までの約3カ月間にわたってブラジルに滞在している。 同制度は毎年実施されているが、昨年は該当者がなかったという。 宮崎県人会の高橋久子会長、吉加江紀子理事の案内で来社した湯田園さんは期間中、パラナ州マリアルバ、サンパウロ州イビウーナやピエダーデ、リオ・グランデ・ド・スル州サンタ・マリアなどに在住する宮崎県人農家などで研修を行うほか、隣国パラグアイも訪問する。 これまで農業には携わっていなかったが、帰国後は大根やニンジンなど野菜の露地栽培を行う考えだという湯田園さんは、「海外は初めてですが、ブラジルの野菜市場や蔬菜(そさい)の栽培技術などを日本と比較したい。また、各地域の青年たちとも積極的に交流していきたい」と抱負を語った。 2014年12月19日付
来年3月の総会でお披露目を ブラジル鹿児島県人会(園田昭憲会長)は、14日午前10時半から文協ビル内県連事務所で臨時総会を開き、32人が出席した。旧県人会館売却後に検討されてきた新会館・事務所について、購入することを承認。サンパウロ市リベルダーデ区内の2候補物件を中心に、最終決定は役員、婦人部に一任することも併せて承認された。同会では来年3月の定期総会までの開所を視野に入れ、今後の作業を進めていく考えだ。 同会は1980年の購入以来、パカエンブー区の住宅街の邸宅を会館として使っていたが、老朽化による維持費増大などの問題により、2007年に臨時総会で移設を決定。今年前半に売却後は新会館・事務所の購入について検討を続けていた。 「これから何十年の歴史を塗り替えることなので、改めて総会を開かせていただいた」。園田会長は新会館について、売却金を含む手持ち資金(約200万レアル)で離れた場所なら中規模の会館を買えるが、管理面などで旧会館と同じ問題が起きかねないと強調。次世代のためにも、「誰が会長になってもやっていけるような、スリムな、ぜい肉のない経営をできる物件」が必要との考えを説明し、理解を求めた。 続いて、婦人部の利用の便も考え、「小さくても便利で集まりやすい」場所としてリベルダーデ区内の候補物件を紹介。ビル内の事務所(200平米) と宿泊受け入れ可能な土地付き家屋(90平米)の2候補のいずれも、購入価格を資産の半分程度に抑え、会費・賃貸収入と県の補助金、銀行利息などで黒字運 営が可能との試算を示した。「決まったわけではなく、今の時点での選択肢」としながらも、購入が決まった場合、「できれば来年3月の総会までに皆さんに出 来上がったものを見せることができれば」と期待を表した。 議長の小森広相談役により、最初に新会館購入の可否が採決さ れ、挙手により承認。物件の選定については、候補物件を見てから判断したいとの意見も出たが、個々の意見が多すぎると集約できなくなるとの声もあった。最 終的に、同2候補を中心に最終決定は役員と婦人部に一任するとの議長提案が挙手で承認された。 新会館購入に向け大きな一 歩を踏み出した鹿児島県人会。物件の選定・購入に至れば、その後は改装作業に入る見通しだ。承認を受け、園田会長は「母県、会員に恥ずかしくないもの、立 派でなくても『なるほど』と思うものを皆さんと一緒に作りたい。よろしくお願いします」と呼び掛けた。 臨時総会後は定例役員会、続いて忘年会が催され、食事を取りながら歓談した。 2014年12月17日付
ニッケイ新聞 2014年12月16日 日伯外交関係樹立120周年記念事業ブラジル実行委員会(梅田邦夫委員長=駐伯日本国大使)は12日午後、在聖総領事館で第3回会合を行なった。梅田大使はじめ福嶌教輝総領事ほか、日系5団体会長ら約20人が出席した。会議終了後に梅田大使、福嶌総領事、大使館広報文化班の髙田行紀一等書記官が取材に応じ、目玉企画としている花火大会と展覧会の状況、各地の記念行事やロゴマークの決定を明かした。コロニアが期待する皇室のご来伯についての言及はなかった。 首都、マナウス、ベレン、ポルト・アレグレ各地で実行委員会が立ち上がっている。来年にパラナ州日本人入植百周年や、パラナ州・兵庫県の姉妹州県提携45周年を迎えるクリチバは、9月26日付け既報の通り。ベット・リッシャ州知事も署名し、政府としても全面的に支える方針だ。その他ベレン、ポルト・アレグレでも同様に、州政府関係者が委員に加わるなど協力関係を築いている。年明けから複数の在外公館で開幕行事が行なわれ、ブラジリアでは1月28日、レシフェでは同月21日。ポルト・アレグレ、クリチバでも3月中に記念式典が開催される。サンパウロは1月中に、在聖総領事公邸で和食をテーマにしたレセプションを行なう。日本食を前面に打ち出し、開幕をアピールする。ロゴマークは、聖州在住の日系人ブルーノ・ヒトシ・テルヤさん(27)の作品が採用された。千羽鶴をモチーフとし、日伯をイメージするカラーがあしらわれている。目玉企画は「コシノ・ジュンコ氏演出の花火イベント」「ウジミナス製鉄所やセラード開発など日伯協力事業の展覧会」だが、前回10月の会議から大きな進展はなかった。9月12日に予定する花火は、イビラプエラ公園を会場とし調整していたが、今会合では決定に至らず、環境保護などの観点から場所の変更も示唆した。展覧会はJICAが主催し、全伯7、8カ所を巡回する予定だが、こちらも詳細は決まっていない。二事業で約8500万円の予算を計上しており、「前回の会議後に寄付を募り始めたが、まだ多額は集まっていない」という。サンパウロ管轄内においては、外交120周年を題材とした「アギア・デ・オウロ」が出場するサンバカーニバル(2月)、日体大を招いた日伯野球大会(3月)、県連日本祭り(7月)、総領事館創設100周年(同)など多数の事業を予定している。次回会合は2月上旬を予定している。
ニッケイ新聞 2014年12月16日 ブラジル山形県人会長の押切壮フラヴィオさんが15日早朝、心臓バイパス手術時の血管縫合箇所からの失血により亡くなった。享年76。帰化人。 17歳で山形県から叔父の故押切他男さん(トメアスー総合農業協同組合元会長)を頼り移住、3年後に出聖した。 FECAPの経済学部、FMUの法律学科を卒業後、三菱商事、CBC(三菱重工の現地子会社)に勤務。弁護士として商議所の専任理事、日伯法律委員長も務めた。県人会長は2010年から務めていた。13日には同県人会の役員会兼忘年会も開催されたが、入院中のため欠席していた。後任は篠原俊巳第一副会長の予定。 15日にコンゴーニャス墓地で通夜が、その後ヴィラ・アルピーナ墓地で葬儀・告別式が行なわれた。初七日法要などは未定。
二つの特別事業経費は約R$210万 今年8月に発足した「日ブラジル外交樹立120周年 記念事業ブラジル実行委員会」(委員長=梅田邦夫在伯日本国大使)の第3回会議が、12日午後3時半からサンパウロ(聖)市ベラ・ビスタ区の在サンパウロ総領事館で開かれた。今回は公募していたロゴマークの決定や、各公館における主な周年事業予定の発表が行われた。 10月から公募されていたロゴマークは約1カ月間で日伯両国から81の作品が集まり、両国政府間の協議と同実行委員会の承認を経て、聖州グアルーリョス市在住のブルーノ・ヒトシ・テルヤ氏(27)がデサインした「折り紙の鶴」をモチーフにした作品が選ばれた。 説明によると同作品の着想は、鶴は「縁起物」で、「親しい人の健康を祈り千羽鶴を折る習慣のある友情のシンボル」だというところから得たそうで、両国の国旗の色(赤、緑、青、黄)を使用して友情を表現。今後120周年事業の記念行事や広報資料で活用されることとなる。 また、主な周年事業予定に関しては、特別事業(寄付を募って実施するもの)では9月に聖市で予定の「日伯友好花火大会」に165万レアル、2月か ら全伯各地で予定の「日伯共同プロジェクト巡回展覧会」に42万3000レアルが必要経費としてかかるが、現在の寄付状況は「まだまだ」との報告があっ た。 また、計8カ所の公館で予定している主な周年事業、約40項目が発表された。その一部は、(1)ブラジリア=琵琶公 演、経済セミナー(2)サンパウロ=カーニバル・アギア・デ・オウロへの参加、日伯野球大会、県連日本祭り、総領事館100周年(3)リオ=ミナス日本祭 り、少年サッカー日伯友好カップ(4)マナウス=日伯絵画展、日伯盆踊り(5)クリチバ=120周年開会式典、入植100周年記念法要(6)ベレン=剣玉 デモンストレーション、日本週間(7)レシフェ=邦楽公演、日本市(8)ポルト・アレグレ=州立中等学校「ジャパン」における日本文化紹介など。 また、海上自衛隊遠洋航海練習艦隊が文化交流事業として8月に来伯することも決定しているほか、最初の周年事業としては毎年元日に行われている文協(木多喜八郎会長)の新年会との見方が強いが、12日現在でまだ文協から申請がないとし、未定。 その他にも、2008年の移民100周年の際に使用された漫画家マウリシオ・デ・ソウザ氏作のマスコットキャラクター「チカラ」と「ケイカ」を再び使用する案が出ており、現在同氏事務所との交渉が行われている。 梅田大使は「日伯関係」と題した報告書を発表し、(1)日本の課題と基本方針(2)日伯関係(3)日系社会との関係強化(4)日ブラジル外交関係樹立 120周年、の4項目における自身の考えを提示。特に(3)について、日系社会は従来移住者対策の対象だったが、日本の国益に貢献している「外交資産」で あり、いかにそれを支え、協力できるかという視点が重要と強調。直面する世代交代などの課題を克服するためにも、研修生やボランティアの増加、「ジャパ ン・ハウス」の設置や日本祭りの支援強化、州政府とも協力した日本語教育支援強化などの新施策の必要性を挙げ、今後取り組んでいく方針を語った。...
「すべての女性奇麗にしたい」 サンパウロ(聖)州ミランドポリス第1アリアンサの弓場農場に住む弓場幸江さん(26、3世)が、8月23日から11月19日までの約3カ月間、兵庫県神戸市でエステティック(エステ)の研修を行った。同研修はブラジル兵庫県人会(尾西貞夫会長)を通じて、兵庫県国際交流協会が特別に受け入れ先を調べて実現したもの。関係者たちに感謝の気持ちを表した幸江さんは、「すべての女性を奇麗にし、これからも日本との交流を行っていきたい」と意欲を見せていた。 聖州アラサツーバで2年間エステの専門学校に通った経験を持つ幸江さんは日本に興味があり、「いつか日本でエステの勉強をしたいと思っていた」という。 そうした思いを知った兵庫県人会の尾西会長は、弓場農場創設者の勇氏(故人)が兵庫県西宮市名塩出身であり、幸江さんが日本語が堪能であることから兵庫県の国際交流協会に連絡。同協会が研修先を調べ、幸江さんは兵庫県国際研修員として神戸理容美容専門学校とエステシャンの林貴子氏の下で3カ月間、エステの勉強を行うことが実現した。 同専門学校では主に、機械を使用したエステとメイクを勉強し、林氏には素手を使ったエステの技術を学んだという。 幸江さんはまた、エステの研修の合間の毎週土曜日に神戸市にある「海外移住と文化の交流センター」(旧神戸移住センター)内にあるCBK(関西ブ ラジル人コミュニティ)を訪問。日本生まれの日系の子供たちにポルトガル語を教えたり、ブラジル文化の指導などボランティア活動も行った。 さらに、幸江さんは訪日中に弓場勇氏の祖先の墓参も行ったそうだ。 日本とブラジルのエステの違いについて幸江さんは、日本が主に顔を奇麗にすることに対して、ブラジルは体の線を奇麗にすることを重視していると説明する。 「エステとはただケアするだけでなく、お客様に依頼されたことを感情を込めながらすることによって、より効果的になることを先生たちから教わりま した。日本で学んだエステの技術をブラジルで広めて、今後は自分で店を開けたいと思っています」と意欲を見せる幸江さん。「ブラジルと日本は文化も気候も 違いますが、両国の女性にとって美しくなりたいという思いは一緒。私はそのすべての女性を奇麗にし、これからも日本と交流を行っていきたいと思います」と 話し、兵庫県及び兵庫県人会の協力で自身の思いが実現できたことに感謝の気持ちを表していた。 2014年12月12日付
在ブラジル日本国大使館は、今年6月から7月にかけて実施されたサッカー・ワールドカップの際に「日本人訪問者支援委員会」を立ち上げるなど邦人観戦者の安全確保や日本代表チームへの応援に協力した日系5団体の代表者を招待し、1日午前11時半からサンパウロ市ジャルジン・パウリスタ区のレストラン・新鳥で梅田邦夫在ブラジル日本国大使による在外公館長表彰状授与式を実施した。 授与式は福嶌教輝在サンパウロ総領事も出席のもと行われ、木多喜八郎ブラジル日本文化福祉協会会長、菊地義治サンパウロ日伯援護協会会長、本橋幹久ブラジル日本都道府県人会連合会会長、中谷アンセルモ日伯文化連盟会長、平田藤義ブラジル日本商工会議所事務局長ら日系5団体の代表者が出席した。 初めに梅田大使から、「先だって支援委員会を作り模範となって引っ張ってくれた。本当に深刻な事件事故が発生すると心配していたが、それがなかったのは皆様の協力の賜物。温かい支援でホームのような雰囲気を作っていただき、(日本人の)ブラジルへの印象も良くなったと思う」と感謝の意が述べられ、「リオ五輪ではまた多くの人がサンパウロを拠点にしに来るだろうが、またオールジャパン、オールブラジルで応援できるかが課題。また話し合って枠組みを作って行けたら」と協力を呼び掛けた。 その後、梅田大使から各団体の代表者に表彰状が手渡され、記念撮影後に会食を行った。 医療を担当し緊急連絡カードを作るなどして協力した援協の菊地会長は、「病院に来た人も何人かいたが大事はなかった」と振り返り、「(緊急連絡カードを財布から取り出して)このカードはこれからも使える。リオ五輪の時はより良くしたものを作れたら」と話した。 2014年12月12日付
ニッケイ新聞 2014年12月12日 梅田邦夫駐ブラジル日本国大使が1日、6月のW杯ブラジル大会で訪伯した日本人応援者の受け入れ態勢を整えた日系5団体に対し、感謝状を送った。邦人保護のため立ち上げた「ブラジルワールドカップ日本人訪問者サンパウロ支援委員会」を構成する5団体から、木多喜八郎会長(文協)、菊地義治会長(援協)、本橋幹久会長(県連)、平田藤義事務局長(商議所)、中谷アンセルモ理事長(アリアンサ)が出席した。梅田大使は「大会に先立って支援委員会を立ち上げて頂いたことが、何よりもありがたかった。交通網の拠点であるサンパウロには日本人も多く滞在したが、深刻な事件・事故もなかったのは日系団体のおかげ」と感謝の言葉を送った。菊地会長は、「リベルダーデの診療所以外に友好病院を利用する緊急患者も4、5人いた。また在外公館、医療機関などの連絡先を網羅したカードが有効だったように思う」と話した。県連の本橋会長は「宮城県人会の通常宿泊業務を中心に、大きな混乱もなくて良かった」と振り返った。
愛知、大分、和歌山、滋賀、長野の5県人会が主催する「第17回屋台まつり」が、11月23日午前11時からサンパウロ市リベルダーデ区の愛知県人会で開催され、時折雨がぱらつくの天気の中、昼過ぎには会場も満席となる延べ約300人が訪れた。 今回は、滋賀が初めて冷やしうどん(和風と中華風)を提供したほか、恒例となっている日本祭りでも大人気の和歌山の関西風お好み焼き、愛知の抹茶アイスなどが人気だった。 また、舞台上では今回初めて文協の剣道チームがデモンストレーションを実施。これは現在改築中で使用できない文協体育館に代わり、愛知県人会館で練習を行っている縁で話が決まったそうで、「面、胴、小手、突き」、そして「打ち合い」など迫力ある演武を披露。訪れた人々は視線を奪われ、一時会場は静まりかえるほどだった。 他にもソプラノ歌手のクリモト・ノリコさん、ピアニストのジルセオ・フレイレさんによる演目や、杉本ミドリさんによる日本舞踊などが披露された。 会場に訪れていた元滋賀県人会長の青木明善さん(81、2世)は、「2世などが多くなり会場の雰囲気も変わってきましたね。滋賀のうどんが美味しかったです」と夫人と楽しんだ様子だった。 2014年12月11日付
田中団長「日本の農業に生かしてほしい」 平成26年度兵庫県若手地域農業リーダー海外派遣団(田中尚智団長)12人(引率2人を含む)が、11月15日~25日の日程でブラジルに滞在した。24日午後7時から聖市リベルダーデ区のニッケイパレスホテル地下レストランで兵庫県人会(尾西貞夫会長)役員との懇談会が開かれ、各自自己紹介を行うなど交流を深めた。同派遣団は36回目を数え、累計で517人となった。今年度は兵庫県立農業大学校1人、同県立農業高校3人、篠山東雲高校1人、播磨農業高校4人と新規就農者1人の10人が参加した。 ブラジル滞在中、一行はサンパウロ(聖)州マリリア市で日系コーヒー園、果樹園、JACTO社等を視察。パラナ州アプカラーナ市で地元高校生との交流後、マリンガ市で日系人宅にホームステイしながら地元文協日本語学校、大学訪問や駒込農場を見学し、クリチバ市やイグアスの滝の観光も行った。 学生リーダーの佐久間瞳さん(18、県立農業大学校)は卒業論文で「どうやったら大きな栗ができるのか」を検討中。ブラジルでは「日本の農業とは全く違ってJACTO社では大きな機械を見て驚いた。ブラジル人に明るく接してもらい、友達もできた」と喜んでいた。 祖父母が兼業農家で兵庫特産の黒豆やヤマノイモの加工販売を行っている赤井愛里沙さん(17、篠山東雲高)は、「日本と気候風土の違うブラジルでどのように対応しているかに興味があった」とし、実際にフェイジョン豆等を見てその違いを体験した。 父親が第5回目の同派遣制度で来伯し、親子2代でブラジルの土を踏んだ奥野智之さん(17、県立農高)の実家は、曾祖父の代から3代にわたって養鶏業を継 承。現在、日本の飼料の7割が海外からの輸入に頼っているという中、奥野さん自身が勉強している植物バイオテクノロジーの技術を通じて「日本で国産飼料を 作り、将来的には養鶏飼料作物の育種化を行いたい」との夢を持っている。マリンガのホームステイ先では茶道の点前も行い、「とても喜んでもらった」と充実 した表情を見せた。 中学時代にカンボジアに研修に行った経験を持つ菅田健作さん(17、播磨農高)は、農業分野を通じた 国際交流に興味があるとし、現在の日本の農業について「どこかに解決策がある」と前向きにとらえる。また、日系社会については、自身のホームステイの体験 から「日本文化を守ってきたと感じた」と話していた。 田中団長(51、兵庫)は「日本の農業は人とのつながりが大切。異 国の地での農業交流体験により、日本の農業に生かしてほしい。日本とブラジルは一番遠い国同士だが、日本と変わらない鏡で合わせて見たような生活があり、 日系の人々の意識の強さを感じた」と述べ、関係者への感謝の意を表した。 2014年12月6日付
ニッケイ新聞 2014年12月6日 岩手県人会(千田曠暁会長)が恒例の白餅販売を、13日午後2時から同県人会(Rua Thomaz Gonzaga, 95, 1o. andar, Liberdade)で行なう。白餅1パック(半キロ)前売り13レアル、当日15レ。混ぜ物のない100%もち米で作る岩手県人会の餅は毎年好評。今年は90キロのもち米を使用し、つき立ての餅を準備する。千田会長は「粘りのしっかりしたもち米を選びました。つき立ての餅をどうぞ」と呼びかけた。問い合わせは同県人会(11・3207・2383)まで。
23日に81歳を迎えられる今上天皇陛下の誕生日祝賀会が、3日午前9時から日系諸団体の共催でサンパウロ(聖)市リベルダーデ区の文協ビル9階移民史料館内の天皇皇后両陛下の肖像画前で開催され、約50人が出席した。 初めに日伯両国歌が斉唱され、次に木多喜八郎文協会長があいさつに立ち、「81歳という長寿を健やかにお迎えになられたことを謹んでお慶び申し上げます。絶えず日本国民の平和と幸せを願い、安らぎと労いのお言葉をお送りくださるそのお姿に、日系人である喜びと感動を覚えると共に新しい勇気がわいてきます。ご慈愛に満ちた天皇陛下の益々のご健康とご皇室の弥栄を祈念いたします」と述べた。 佐野浩明在聖日本国総領事館首席領事からは、「81歳を迎えられる天皇陛下は、皇后陛下と共に常にお元気で公務に取り組まれておられます。天皇陛下皇后陛下の弥栄、皇室の益々の発展を祈ります」と祝辞が述べられた。 続いて本橋幹久県連会長が、「日本国民の象徴である今上天皇の末永い長寿を祈念しましょう」と発声し、万歳三唱。菊地義治援協会長の「乾杯、ビーバ、万歳!」の音頭で乾杯が行われた。 皇族来伯時の行事にはすべて出席してきたという原沢和夫さん(90、新潟)は、「学生のころに御殿で勤労奉仕をした時に昭和天皇からお言葉を頂き、今上天皇が以前来伯された時は握手していただいた」と思い出を語り、「来年自分が生きていたら、またお祝いしたい」と話した。 皇后陛下と同じ群馬県出身の内山住勝さん(76)は、「天皇皇后両陛下がご結婚された時に地元が沸いていたのを思い出す。日本と皇室の弥栄を願います」と話した。 2014年12月5日付
ブラジル都道府県人会連合会(本橋幹久会長)は、11月27日午後4時からサンパウロ市リベルダーデ区の文協ビルで11月度代表者会議を実施した。 初めに本橋会長から、援協から購入して使用していた文協ビル5階の2部屋が11月中旬に正式に県連の施設となり、サインも既に交わしたとの報告があり、「県連にとって覚えておかなくてはならない大切なこと」と喜びを語った。 議題では、来年の第18回日本祭りに関して山田康夫実行委員長から、(1)各県人会の参加の意思表示を1月中までにすること(2)ガスを使わない県人会のブースは優先的に会場中央になること(3)金曜日に出店するか否かは場所決めに関係ないこと、が発表された。 また、本橋会長から10月に参加した海外日系人大会及び日本祭り関係での日本政府関係者との折衝内容が報告。主な内容として(1)海外日系人大会の決議の一つ、「日本祭りなどの文化イベントで『クールジャパン』を広めます」の中に、サンパウロ市の日本祭りが取り上げられていること(2)同決議内で日本政府や各都道府県へ求められている積極的な「日系人が企画運営する日本イベントへの支援・参加・活用」は、まさに「我々(県連)が言っていること」だ、と伝えられた。 また、来訪者発言ではサンタ・クルス病院が経営改善努力など現状報告したほか、インスティチュート・パウロ・コバヤシの小林ビクトル代表が、サンバチーム「アギア・デ・オウロ」への日系団体の参加・協力を呼び掛けた。 2014年12月4日付
