「『仏作って魂入れず』にならないよう、これから一番大切な中身を作っていきたい」―。千葉県人会(原島義弘会長)は三日、完成したばかりの新会館で、〇九年度定期総会と会館竣工式を行なった。構想から九年、ついに「我が家」を持った会員らの喜びはひとしお。出席した百人は真新しい会館で気分一新、原島会長のもと、更なる団結と会の活性化を誓った。
若者を魅了する活動 8月23日、母県慶視団迎え竣工祝典も
「おはようございます」。開口一番、原島会長の挨拶に、会員らからは暖かい拍手が沸いた。会館建設に奔走し、誰よりも苦労を重ねてきた原島会長。その姿をつぶさに見てきた会員らからの、ねぎらいの拍手だった。
それに笑みで応えた会長は、「みなさんの協力のおかげで今日を迎えられることを嬉しく思います」と静かに始めた。
会館は、地下鉄ジャバクアラ駅から徒歩一分という抜群の立地条件にある。三百平方メートルの敷地面積で、〇四年に購入した平屋家屋を取り壊して新築したもの。
四階建てで、外観・内部ともに白を基調としている。地上部分は一階から順に、多目的ホール、事務所や会議室など、学生寮と続く。地下は十四台分の駐車場を備えた。
母県から約五千万円の資金援助を受け、着工したのがちょうど一年前(〇八年四月末)。ところが、予想外の豪雨、為替変動による資金の目減り、建築資材の高騰など、不慮の事態が続発。工事は大幅に遅れた。
その間、原島会長は骨身を削る思い。毎日、工事現場に通い、資金繰りに奔走した。こうした紆余曲折の末、会館は四月十七日に完成。前身の平屋家屋からは打って変わった立派なものが出来上がった。
「お願いしたいこと」として原島会長は、「外枠は作ったが中身がない、というのでは困る。これからは、一番大切な魂作りをしていきたい。会員一人ひとりの会館を目指したい」と抱負を語り、会員らにも協力を要請した。
会館を見学して回った会員らからは、「きれい」、「近代的」などの感想が漏れ、一様に満足の表情を浮かべていた。
サン・ジョゼ・ドス・カンポスから来ていた内山節子さん(六八、勝浦市出身)は、「孫やひ孫までは、この会館で世話になると思う」とし、県人の結束力をさらに高めていきたい、と話していた。
会場からはさらに、「一番の目的は若い人を惹きつけること」、「若者が集うような会館に」とした要望が多く聞かれるなど、会の活性化と若者を取り込む運営方法に期待が寄せられていた。
これについては、原島会長はじめ役員らも同意見。七月頃には会館運営が軌道に乗ると見込んでおり、それに合わせてイベントやコースなども検討していく。
八月二十三日には、母県から慶祝団を迎えて、新会館の建設竣工祝典も行なう予定。原島会長は、「常に上昇志向で目標を達成していきたい。いいことは全部やる」と力強く語り、会館と会運営に意欲を示していた。
なお総会では、〇八年の事業・会計報告、婦人部・青年部経過報告、〇九年度事業警告・予算案などを審議。役員改選はなかった。
写真:平屋家屋が新装一転
写真:新会館の竣工を祝った会員のみなさん
